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【開催レポート】チャレコミギャザリング2022秋🍁

みなさんこんにちは。チャレコミ事務局です。

今回は2022年10月14日‐15日に開催された「チャレコミギャザリング2022秋」についてお伝えしたいと思います。

ギャザリングとは?

ギャザリングは半年に一度開催されているチャレコミの集合研修です。
改めて各地域の取り組みをシェアしつつ、自分たちの団体の方向性や自分自身の取り組みを振り返り、アップデートする機会として開催しています。

前回は今年の5月に開催しました。その時の記事はこちらからご覧いただけます。

当日のコンテンツ

<ケーススタディー>
コーディネーターとして「稼ぐ」力を高めるには?~顧客・提供価値・届け方・お金のもらい方~

コーディネーターという仕事は特定のスキルだけを伸ばせば成り立つものでははなく、人が相手であるため、ある程度の業務フローはありますが。「これさえやっておけば正解」という常に正しい答えが存在するわけではありません。だからこそ、コーディネーター自身が常に考え、最適なアクションをし続ける必要があります。そうしているうちにコンサルタント・広報・コーチなど様々な役割を果たしているコーディネーターも多いはずですが、自分自身でその価値を言語化できず、なかなか事業になりづらかったり個人技にとどまっている場合も多くありました。
今回は、福井県で活動するakeruの事業構成や稼ぎ方、地域の経営者や行政との付き合い方などを深堀しながら、コーディネーターとしての価値を高めて、事業をつくるためには?についてディスカッションを行いました。
参加者からは、以下のようなコメントもいただきました。

  • SROI計測し続けなきゃ、と思いました。

  • 社会への投資という観点でクライアントとお話してなかったなと思うので、その観点で話して、稼ぎたいと思います!

  • 自分の強みを理解した上で、どのように社会に関わっていくのかを考えていこうと思いました。

  • まずは、自分の強みについて考えてみます!1

  • 少しずつ仕事に対する価値観が変わってきているところにダメ押しの一手でした。自分の仕事の価値、今の事業は未来への投資だということを意識して、自問自答しながら取り組んでいきたいです。

  • しっかり振り返りをしたり、いただいた仕事の機会で着実な成果を出してよい評判を広げていくことが大切だとわかりました。自分達が何を価値として提供しているかということは意識したいと思いました。

  • 「顧客ニーズに期待以上の成果を出して、それが営業になる。」そういう仕事をしていきたいです。また、「感情を握る」という言葉が印象的で、改めて対話の重要性とそこから得たニーズに対して真摯に取り組むことの重要性の認識をしました。ありがとうございました。


<VBM(Virtual Board Meeting)>

VBM(バーチャル・ボード・ミーティング)とは? =先輩経営者や専門家・アドバイザーを招いて行う、いわば仮想の理事会/取締役会。日々の活動に追われてしまうなか、改めて自らの組織のミッションに向き合い、中期的戦略や経営課題についての集中的議論やアイデアの交換を行うことで、事業の意味を問い直し、ビジネスモデルを磨くこと、チャレコミ内の団体の相互理解を深め、互いの事業連携を促進することを目的にしています。
VBMについてはこちらの記事からご覧ください。

今回は、以下の5団体の方からそれぞれ話したいテーマを出してもらい、VBMを実施しました。

一般社団法人OWN WAY 杉山真之介さん(静岡県浜松市)
宮崎大学産学・地域連携センター地域人材部門 長尾 拓さん(宮崎県宮崎市)
合同会社colere 小林峻さん
一般社団法人E'more秋名 村上裕希さん(奄美大島龍郷町)
一般社団法人葛力創造舎 下枝浩徳さん(福島県葛尾村)
株式会社御祓川 森山奈美さん(石川県七尾市)

VBMでは毎回様々なお題が出されますが、どれも団体の今後の戦略やビジョンを深めるためのもの。
具体的な手法の打ち手を相談しようと思ったら「そもそもなんでその事業をやりたいんですか?その事業をやった先に地域がどんな姿になったらいいと思っているんですか?」という普段はなかなかじっくり考えなかったり、考えることを割けている質問が出る場面があったり、
中には、人口が減っていく地域を存続させることは経済効率だけ考えたら無駄だと言われたこともある。しかし自分が生まれた地域やエリアに愛着を持って、地域がこれまで培ってきた文化を残すために事業のアイディアを磨きたい。という相談も。
そして、もやもやが残ることもあれば、話していたらスッキリして、その場にいた人たちと何かしらの共通認識が深まっていくのがVBMの醍醐味だなと感じました。

<テーマ別分科会>

今回もテーマ別分科会として、チャレコミの皆さんと共有することで新しく仕掛けたいこと、全国で連携することでより波及効果を生み出していきたいことをテーマとして持ち込んでいただき、3つの分科会を開催しました。

就活生の70%が登録するプラットフォームとチャレコミとの事業連携について検討する分科会
 ホスト:わくわくスイッチ中村憲和さん
 ポート株式会社の就職支援事業部 佃雄太郎さんにゲストとしてお越しいただき、ポートさんが持っている就活生向けプラットフォーム事業とチャレコミの接続についてアイディアブレストを実施。チャレコミでも就活生をはじめ、学生を巻き込んだ事業をやっている団体も多いので、ぜひ具体的に連携しましょう!という話も生まれていました。

高校生のキャリア観をどうアップデートするか分科会
話題提供:わくわくスイッチ中村憲和さん・アスバシ毛受芳高さん

大学進学率が高くなったといっても、実際大学に進学するのは54.4%。およそ半分はそれ以外の選択肢を選んでいます。

地域内でもなかなか高校生に向けたアプローチは難しく、地域としてどのような取り組みが可能なのか模索していた、という声も多く、高卒プロキャリアの取り組みは多くに地域にとって、大切な人材を地域の中にとどめ、活躍してもらう可能性を感じたという声が多くありました。

地域おこし協力隊のサポートについて探求しよう!
話題提供:みらいの学校 崎山健治さん
自身が携わった地域おこし協力隊の経験から「自治体の求める成果が曖昧」「個人の力量に丸投げ」と感じるシーンがあったという崎山さん。
現在も「協力隊制度をどう活用すべきか」「多様な地域課題の中でどのようなプロジェクトで募集するか」とコーディネートに悩む自治体も多いと感じています。
チャレコミの中では、関わり方の濃淡はあれど、自分の地域や団体で地域おこし協力隊を受け入れたり関わっている人も多いため、改めて地域おこし協力隊の活用方法について議論をしました。チャレコミのギャザリング内で地域おこし協力隊について取り上げた分科会は初めてだったため、今後も引き続き議論をしていきます。

当日の様子

今回は30団体68名の方にご参加いただきました。初参加の方も多く、15名ほどが初参加の方でした。チャレコミの会員団体に新しく入ってくれる仲間も増えつつある中で、新しい人たちが参加してくれるのはとても嬉しいことです。
初参加の方々、3~5年目くらいの方々、そしてベテランの方々とが交流しながら議論が進んでいましたが、初参加の方も自分の団体で活動していることをほかの人に話したり伝えることで、先輩やベテランコーディネーターともフラットに意見交換している様子が印象的でした。

参加者からの声

  • 学術的にコーディネートとは、提供価値とはを考え、学ぶ時間が最初に合ったことでVBMの中でもその視点で考えることができたことが良かった。

  • 団体としては現在若者支援の事業見直しを行っており、その中でロジックモデルのフレームを活用してこれまでどのような事業でどんなアウトカムを埋めていたのかを考えており、その中のモヤモヤと紐づけて考えることができた。事業の価値自体が一番の営業効果であるということは本当にそうだと思うし、説得材料は蓄積してきた経験の中にしかない。どこまで行っても目の前の人に寄り添い切ることが重要であることに立ち返ることができた。

  • 私の業務は、インターン(といっても1dayがせいぜい)を実施するまでの部分で、実施後のことは全く触れてこなかったこともあり、インターンの価値を自分自身が見つけきれていないと気づきました。今は行政だけですが、将来的には課金してコーディネートするようなことがあるかもしれないので、インターンの価値について考え続けたいと思いました。

  • 自分が考えていることが間違っていなくてよかったです。
    それをちゃんと言語化から実践されていたので頑張れそうです。

  • ケーススタディでは「利回り・成果を出すことが一番の営業である」ということに気づいた。最近は切迫感だけで企業開拓に臨んでいたが、まずはひとつひとつのプロジェクトの完成度を上げ、クオリティの高いコーディネートを実現することを心掛けたいと思った。

  • 全国各地の実践者のお話しや活動の内容も様々で行政と連携している団体もあることが分かった。支払う価値(自分たちが提供できる価値)=投資という視点。

  • 様々なマイルストーンを設定する重要性。全体を通じて、今後どんなことをすべきか、インプットすべきこと、地域内で優先的にコミュニケーションを取るべき人、などのヒントを得られました。

  • 社会や地域の未来への投資という観点で、関係先と話しをすること。

最後にはみんなで記念撮影!(タイミングが遅くて残っていたメンバーで)

開催後記

半年ぶりの開催となったチャレコミギャザリング2022秋では、1日目の午前中にケーススタディーということで、福井県で活動するakeruの大連さんにまな板の上に載っていただき、実際のお取り組みについて伺いながら、コーディネーターが生み出す価値について学ぶ機会がありました。これまでも自分たちが生み出している価値は何なのか?を考える機会はありましたが、「コーディネーターは投資資金を預かっている」という言葉に改めて身が引き締まる思いでした。
その後のVBMや分科会でも、なぜその取り組みを行うのか?それによって何を生み出したいのかなどの議論が交わされていて、改めて地域の中で新しいチャレンジを生み出すというとても難しく大変な取り組みに前向きに取り組んでいる各地のコーディネーターの方々への信頼を深める機会になりました。今後も地域に挑戦の生態系をつくるために、各地域での取り組みを推進していきます。

チャレンジ・コミュニティ・プロジェクトでは、地域で挑戦が生まれ続ける生態系をつくることをビジョンに、地域の中に多様なプロジェクトを生み出すメンバーと協働プロジェクトを実施しています。
チャレコミが気になるという方は、ホームページのお問い合わせフォームからお問い合わせください。
https://www.challenge-community.jp/

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