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このコロナ禍、再開した劇団四季を観てきて思ったこと

はじめに

私はミュージカルが好き、そして劇団四季が好き。
このコロナ禍で次々に公演中止になっていた演劇界…
大変な状況が続く中だったが、緊急事態宣言が解除されてからは、
すでに販売済みだったチケットは一度リリースされ、1席ずつ間隔を空けて座席表を組み直し、消毒などの対策をして再演するなどが徐々に決まってきたりしていた。

劇団四季も7/4(土)〜順次、四季の会と言う会員が優先となりチケットの再販、全国6箇所の劇場での再演日程が発表された。

そこで私は、早速再販されたチケットを取り、『マンマ・ミーア!』を横浜のKAAT 神奈川芸術劇場で観てきた。
ここでは感染対策と舞台を観て感じたこと、思ったことを忘れないうちに記しておきたいと思う。

感染症対策

自分自身もライブエンタメのイベントを企画・運営する仕事をしているので、「ぜひ参考にさせていただきたい!」という気持ちで感染症対策は見てきた。事前と当日に分けて、観客に向けては大きく以下の取り組みを実施していた。

<事前>
・近日、体調不良の方には来場を遠慮するようにアナウンス
・マスク着用アナウンス
・「連絡先登録フォーム」への登録
<当日>
・席があるフロアによって入場推奨時間の設定
・入場時のサーモグラフィー
・入場前のアルコール消毒
・ソーシャルディスタンス維持のお願いアナウンス
・スタッフの方のマスク、フェイスシールドの着用
・1席ずつ間隔を空けた客席
・開演前のアナウンスは声を出さず、
 ・録音した注意事項を流す
 ・劇場スタッフが「上演中マスク着用のお願い」の看板を持って歩く
・物販は混雑緩和のため、合わせてオンラインショップの案内
・当日の混雑具合により、退場規制の実施

▼詳細は劇団四季の下記ページより
出演俳優たちは約1ヶ月に1度PCR検査を受けていたりもする。

観劇して思ったこと

まずは、ありがとうございます!と感謝を関係各所の皆様にお伝えしたい。
『マンマ・ミーア!』は大好きな作品で、初めて観たのは5年前…!(もう5年経っていることに書いていて驚いている。)
当時は浜松町にあった劇団四季 秋劇場で上演されており、学生席が設定されていたこともあり、幾度も通った公演の1つだった。観たら超ハッピーになれる作品で、劇中の「マンマ・ミーア!」や「ダンシング・クイーン」を何度歌って踊ったことか…
今回コロナ対策として、いくつか演出の変更が加えられているらしかった(キスシーンはキスしているように見せる…など)が、全然気にならなかった。あらすじや演出などの大枠は覚えていたつもりではあったけど、
むしろ!全然演出は変わっていないように見えた。
大好きな劇団四季のキャストのみなさんが、コロナがなかった頃のように変わらずに目の前で、舞台の上で、物語を繰り広げ、歌い、踊っている…
その事実にただただ感動した。もう、こうやってミュージカルを観劇できる日は来ないかもしれないと思っていたから…
今、テレビドラマなどの収録も再開していると思うが、現場は並並ならぬ努力、苦労、工夫をされているのだと思う。マスクしなくてはいけない日常の中で、演者のみなさんはマスクをとって"コロナのない世界"を演じているのだから。

演劇や劇場の闘い

演劇や劇場に関して、先日もある劇場でクラスターが発生してしまったりと、このコロナ禍心配される"場"の一つであるとは思う。
私自身も最近、劇場ではないが最近仕事の現場で消毒や感染対策を経験し、本当に大変だった…。スタッフの人数は減らさないといけないのに、やらなくてはならない作業は増えていると言う現状。

劇団四季が実施しているクラウドファンディングは、開始から4日で目標額の1億円を突破した。ニュースにもなっていたので、ご存知の方もいるかもしれない。

しかし、座席を半分、つまりマックスで観客が入ったとしてもいつもの半分のチケット収益…。
私が行った『マンマ・ミーア!』は土曜日の昼公演だったが、それでも満席にはなっておらず前方も含めて空席がちらほら。2〜3階席はもっと空いていたのでは…?
最近の東京の感染者増大のニュースを観て、チケットを取ったけどもキャンセルしたりといった人も多かったのかもしれない。
私はチケット先行当日の、ネットの繋がらなさから「半分になった客席もすっかり埋まってしまっているだろう!」と思っていたのでびっくりだった。
サーモグラフィー導入も、アルコール除菌水も、間隔空けるために席に被していたシートも、タダではないはず。現実的にいろんな面で厳しい闘いが続くのだろうと思ってしまった。

そんな苦しい中でも継続的に舞台を提供すると決断してくれて、変わらぬクオリティを提供してくれて…劇団四季には本当に感謝している。
裏のスタッフにも、キャストにもありがとうございます!が止まらない…
「好きなものが続いて欲しい」その思いもあるので、ファンの1人として、
行ける時には健康で安全な状態で劇場に行く!
このスタンスを私は続けていきたいと思う。

さいごに

大好きな演劇、ミュージカルが今大変なことになっている。
しかし、大変な中でも変わらぬ感動もあった。
きっと華やかな舞台の裏で、たくさんの方の努力があって私の観劇の感動があったはずだ。(それはコロナ前からそうなのだけども、今特に)
配信など、技術の発展などによりライブエンタメの楽しみ方は多様化しているし、それを強いられている。でもやっぱり私は"生の舞台"が好きだしそれに勝るものはない…と今回の観劇で改めて実感した。

何はともあれ、私は再開した劇団四季に生きる喜びを思い出させてもらったのだ。

踊って歌えば、人生は最高だよ
(『マンマ・ミーア!』劇中、「ダンシング・クイーン」より)

大事なことを思い出せた。
私も誰かに感動を与えられるよう明日からも頑張らなくては。

大きな感謝と愛、そしてエールを込めて。



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