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殺意の道程

会話劇 というものが私はとてもすきだ。

例を挙げるなら、『セトウツミ』『もらとりあむタマ子』etc。

ディズニーランドに行かなくったって、日常の会話の中に“面白い“は潜んでいる。

バカリズムこと升野さんの脚本は、いつだって、言葉のキャッチボールのようだ。

だから、たまに豪速球が出るし、球を取りこぼすことだってある。ころころ転がして届けることもあるし、急に曲がったりもする。

そんな、日本語の投げ合いは、めちゃくちゃ面白い。

笑った。

とにかく笑った。

クスっとね。

あともうひとつ。

バカリさんは、観客側に自ら気付かせるという“余白“を作る天才だ。

だから、観ている方は、さも自分が頭がいいかのように錯覚して気持ち良くなる。

実際は全部、手の内なんだろうなぁ。

照明が点いて、先から立ち上がろうとした時、無意識に「いやぁ〜面白かったわぁ〜」と、銭湯にいる風呂上がりのおじさんみたいに呟いてしまった。

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