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蒼穹の詩



約束でもないのに

逃れられないように

赤い雨がふる


番って

果てて

美しい時のままだけの

わたしたちでいられるように


自ら縛っているようなもの


囚われているのは

わたしたちではなく

この空なのです


ぽこぽこと浮き出る骨

不穏な手ざわりが

心地がいいこと


きみの背中をひらいたらば

そうすれば

空は見えるだろうか


まだ見ぬ

蒼穹を



茶埜子尋子

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