四つ折りの小さなノートの切れ端
授業用のノートを破っただけの小さな切れ端に書かれていた手紙。数年前のものだからノートの白さなんて残っているはずもなく、とっくに黄ばんでしまっていてふやふやな古びた紙質になっていた小さな手紙。
―久しぶりに実家に帰省して部屋の整理をしていた。中学生時代に大好きだった人からもらったこの手紙は未だに捨てずに残していた。数年ぶりにこの小さな四つ折りを広げ、そこに書かれていた数行の文字を読む。
きれいなメモ帳でもちゃんとした便箋でもない、ドラマや漫画の世界であるようなラブレターではないけれど、この不格好なノートの切れ端が私にとっては愛おしくて当時の気持ちを思い出させてくれる。
現代では手紙で告白なんてないんだろうなー、と歳をとったなぁーとしみじみ(笑)
大好きな人が書く文字
”〇〇へ”と好きな人が私の名前を書いてくれてる
1文字1文字のクセ
考えて書いてくれたんだろうなと直筆だからこそ伝わる文。
私はこれから先も、たとえもっと黄ばんでしまってももっとふやふやになってしまっても文字が滲んでしまっても、きっとこの四つ折りの小さなノートの切れ端の手紙は捨てずに取っておくと思う。
青春の一枚。
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