4:引越し・転校・イジメ
新しい学校に通い始めた。
マーチングバンドの本番の日から
15日しか 経ってなかった。
何故 ここに私が いるのか
何故 知らない学校に 登校するのか
この人たちは誰なのか
何も分からなかった。
関西から来た転校生
これだけで大層
注目はされていたのだろう
私は東の喋り方に慣れられず
聞きとるのに1ヶ月
喋れる(つもり)まで 3ヶ月はかかった。
国語の朗読で
京都訛りが出るため
クスクス笑われ
「日本」を「にっぽん」と読み
先生に指摘、「にほん、だ」と
訂正されたのを、今でも覚えている。
それでも仲良くしてくれる子も増え
段々と生活にも慣れてきた。
そんな中、小5の時に
授業でプールがあった
コンタクトを外して
入らなければならない。
コンタクトを外し専用ケースに入れ
がま口のポーチに入れ
プールバックの1番底にしまっておいた。
その日、プールを見学していた
女子2人が
授業中にプールの更衣室に置いてある
私のプールバックから
コンタクトを盗み出した。
1つは元に戻したのだが
もう1つは無くされてしまった。
小5でコンタクトをしている
子供なんて いなかったのだ。
コンタクトが無くなり
探し回って泣いてる私を
(無いと歩いて帰れない。)
2人はただ眺めていた。
がま口のポーチをバックの
底に入れておいたのに
タオルの上にあった事から
誰かが出したのだと
先生に訴えはしたものの
真剣に取り合ってはくれなかった。
小さいものだから、
なくしたのは 私だろう
と、決めてかかられた。
先の記事にも書いた通り
無いと生活できない
とても大切なものなのだ。
なければ道路を歩く事さえ不可能。
(母に迎えに来てもらった)
その時点で2年も着けていて
25回くらいはお泊まりもしてきている
(マーチングバンドでは子供しかいない。
私が管理するしかないのだ)
マーチングバンドの子供たちが
勝手にコンタクトを盗んだ事も
なかったため
思いつきもしなかった。
京都から転校してきて
コンタクトをしてる子供
かなり珍しく意図せず目立っていたようだ。
当の本人は別に目立ってるつもりも
なかった。
夜、帰宅して暫くしてから
B子ちゃんのお家から電話がかかってきた。
『プールの授業中 A子ちゃんに
誘われて バックから取り出して
コンタクトを見た』と
『困っているのを見ていたが
怖くて言い出せず
帰宅してから母親に告白した』と。
翌日、先生まで話は届いていた。
A子ちゃんは悪びれもせず
『そんなもの着けてくる方が悪い』
と のたまり最後まで謝罪はなかった。
B子ちゃんは面と向かって謝り
『困っていたのに言い出せなくて
ごめんなさい』とも
言うてくれた。
ちなみに無くされたコンタクトは
私のお年玉から支払われた。
(私の管理不行き届き)
次の新年、お年玉は貰えず
凄く悔しい思いをした。
その頃からA子ちゃんを主として
小さいイジメは頻発した。
意図せず目立っていた事
珍しいコンタクトをしていた事
それと相まって、私 自身はまだ
ここにいる理由も分からず
飲み込めず、受け入れられない
日々を過ごしていた為
心ここに在らず
だったのではなかろうか・・・。
それが気に食わなかったのか?
本当のところは分からない。