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主張は3回繰り返せ #マイクレド

マイクレド 004
"主張は3回繰り返せ"


僕は講師業をしている。みなさんの前に立ってあーだこーだ話す先生ってやつだ。これはその時に心がけていることだ。

たまに英語圏の方の喋りを聞いたりする機会があるのだが、英語の発言内容を聞いていていつも感じることが一つある。それは、「長くしゃべっているけれど、おんなじ内容を様々な表現を使ってしゃべってくるな」ということだ。これは、英語が決して得意ではない私にとってはありがたい話である。最初の単語や表現がわからなかったとしても後半の部分で「ああ、こういうことか」と意味を追うことができる。

英語という言語はローコンテキストな言語である。ローコンテキストの反対語はハイコンテキストであり、日本語はハイコンテキストであると言われている。長年連れ添った夫婦であれば夫が妻に対して「おい」と言っただけでお茶が欲しいのか、新聞が欲しいのか、妻はわかってしまうという例え話がある(現代では時代錯誤はなはだしい!)。このように主語や述語がなかったとしても、その人の表情やシチュエーションを基に会話内容を推察しながら会話をすることができる言語をハイコンテキストと呼ぶ。ローコンテキストはその逆だ。きちんと「台所にあるお茶を注いで私に持ってきてくれますか?」と伝えなければいけない。

そして、英語はローコンテキストであるため、世界標準言語となったとも言える。その場の"ノリ"がわからなかったとしてもきちんと文章さえ追っていけば意味を理解することができるからだ。

英語を話す人の文化的背景は様々だ。そしてそれぞれの英語レベルもバラバラだ。だからこそ、ローコンテキストな文章を駆使して、自分が伝えたいことを何度も主張する。こうすることで自分の主張が相手に正しく伝わる確率を高めるのだ。

そしてこれは何も英語に限った話ではなく、日本語、特に教えたりプレゼンをする立場にある人々は須くその対象だと思っている。

だからこそ私は理解してもらいたことは3回は最低繰り返して伝えるようにしている。そしてその3回はただ単に同じ言い回しで言うのではなく、表現を変えて伝えている。私の場合、左脳的な論理的な説明、右脳的な感覚的な説明、例を用いた説明の3種類を使うようにしている。少しでも伝わる確率が上がるように。少しでも言葉が残るように。

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