見出し画像

信頼のパワーで建築業界を変革する 株式会社TRUST代表取締役”山口一”さん

すべての事業を通じて『皆を笑顔にする』することを行動基準にされ、大きな力に負けない「カッコいい」業界のイメージ創りに尽力されている株式会社TRUST代表取締役 山口一さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地:千葉県
活動地域:東京都
経歴:プロのDJを目指して高校を中退。複数のアルバイトを掛け持ちしながら、夜はDJ活動を続ける。建築測量会社に入社し、2004年、独立。DJとしての人生よりも、経営者として仲間の人生に責任を持ち、仲間と共にビジネスを創ることに面白みとやりがいを感じ、2010年、株式会社TRUSTを設立した。
現在の職業と活動:株式会社TRUST代表取締役
座右の銘:経営とおしゃれはやせ我慢

建築業界のイメージをかっこよくすること


記者:夢やビジョンは何ですか?
山口一さん(以下、山口 敬称略):今までの建築業界を一言で表現するならば、「古い・ダサい・可能性がない。」だけど未来の建築業界は、「新しいことにチャレンジが出来る・カッコいい、・可能性だらけ。」だと思います。若者が働きたい!と思えるように、この業界をカッコいいイメージに変えたいですね。

記者:カッコいい業界のイメージってどんなイメージですか?
山口:しがらみに囚われず自分たちのカッコいいと思っている価値観を大事に突き進んでいける!そんなイメージですね。
業界のイメージを変えるって言うと大きすぎて、今すぐには出来ないかもしれませんが、50年後とかに「昔、建築業界ってこんな業界だったんだけど、それを変えたのがTRUST(トラスト)って会社なんだ!」「おじいちゃんすごーい!おじいちゃんかっけー!」って言われたいです。笑
今の建築業界は、下請け業者だといくら実力があっても上には行けない仕組みになっていて、既得権益や多重下請け構造、建築業界でよくある先輩後輩の縦社会です。例えば設計の技術に優れている一年生がいても、一年生のうちにできる範囲は「ここからここまで」と決められていて、ひたすら同じことを繰り返す。そして、その先の仕事に進めるのは3年後5年後なんです。めちゃくちゃ効率悪くないですか?その上、3Kと言わる「辛い」「汚い」「きつい」が業界のイメージとしてあるので建築業界に興味を持ちにくくさせ、若者が建築業界に興味を持たなくなると、建築業界全体の高齢化が進んでいき業界が衰退すると思います。


建築×IT


記者:カッコいい建築業界を創るための計画を教えて下さい。
山口:まずは、「建築業界ってカッコいいよね!」という世界観を創る必要があると思うので、「WEBやIT」を駆使して、建築業界に見えない見せ方で会社をブランディングしています。
自社にWebチームを創って、まずは自社のHPの制作を手がけました。そこからブランドサイトなどを立ち上げています。外へ向けた発信をすることによって、今まで、弊社を知らなかった方にも知っていただくことができます。そうすることで、採用も良くなり、外部からの観え方も変わり大手からの依頼を頂くことも増えました。この会社はしっかりしている。「この会社は何か違う!」という印象を見せられることで、様々な場面でメリットとなっています。
この業界は独立のし易さはあるのですが、最初は下請けや孫請けとして一番下から始めることが多く、安定した収入は入ってきても単価自体が低く利益の幅を取ることはできません。そうすると、目先の仕事を回すことに必死になって、自社のブランディングや広告にお金を使って、若い人たちの層を取ろうという発想に至りにくくなります。
下請け・孫請けから脱却して、元受け案件を増やすことが出来るようになれば、未来への投資を考えることも出来るようになると思います。5年後・10年後に生き残っていくためには、建築業界に「IT」を掛け合わせていく必要があると思います。


人との繋がり・信頼関係そして信じる事。


記者:熱い思いをもって仕事をする中で大事にされている事は何ですか?
山口:高校を中退してプロのDJになる夢を持ちながら、昼・夜とバイトを掛け持ちをした時に、友人から「人手が足りないからうちの会社こないか?」という誘いがこの業界で働き始めるきっかけでした。
初めて務めた会社が建築測量・墨出の小さな会社で、上司や先輩が次々に辞めて、4年目くらいには会社の中で№2のようなポジションに就き業務全般をこなしていました。
社長は、毎日フィリピンパブに行っているようないい加減な方で、部下からの信頼が薄れていき、社長から私へのあたりが強くなってきて、終いには「今月の給料は払えない。来月は払うから」と言われて、自分の最低限の生活費と現場経費と部下の給料を消費者金融に借りて回す。その繰り返しが半年続きました。社長に対しては、「いつか払ってくれるだろう」と疑いの気持ちもなく信じていたのですが、「とにかく、お前に払う金はないから」と言われたことをきっかけに、辞めて独立することにしました。
そして一人で独立の準備をしているときに、前の職場の2人が一緒に働きたいですって辞めてきたんですよね。信頼して付いてきてくれた2人がいたので責任をもってやろうと思いましたね。

記者:人との繋がりや信頼、チームワークを大事にされているんですね。
山口:やっぱり社員同士、仲良く、楽しく一生懸命仕事してほしいし、それを会社の環境も整えないといけないと思います。会社の舵取りをする価値観に信頼やチームワームを大事にするその思いがあります。最初、墨出だけでやっていたので職人しかいませんでした。その職人というのが、普通に朝来なかったリ、1カ月連絡取れなかったり、借りたお金を返さずにそのまま辞めてしまうようなタイプの人が多くて、警察から連絡が来ることもありました。でも、根はめちゃくちゃ良いから、絶対に見捨てない。何度「迷惑かけてすみません。」って言ってきても迷惑だと思わない。「今回のことで学んで次に生かしていこう。」って信じてあげると人は変わっていくんですよ。地元の経営者の中でTRUST(トラスト)は多摩の寺小屋だと言われていましたね。

記者:そこまで人を信じる事ができるのはなぜですか?
山口:家庭環境が複雑で、育った環境の中でいろんな心境があって、その中で自分を救う唯一のものが「人を信じる」ということだったのかもしれないですね。信じていることが、相手に伝わるとその人の行動が変わると思うんです。信じないだけで色んなものが無駄に崩れていく。ただ信じるだけで色んな可能性が生まれる。それだったら、信じないともったいないですよね。
だから、何か一つの失敗をしても信じてチャンスを創ってあげることが必要で、会社の仲間が悪い事をしたとしても、もう一度チャレンジしてやり直したいという心があれば、会社側が信じてあげて全力でサポートするが大事だと思っています。「会社側は社員を信じるし、社員は会社を信じる。」その信頼関係がある。だからTRUST(トラスト)です。

記者:山口さんのお話を伺って、業界のイメージを変えるという大きなチャレンジと、身近な信頼関係を大事にされる小さな積み重ねによって美しい時代が創られていくことを実感しました。素敵なお話ありがとうございました。

山口一さんの活動・連絡についてはこちらから
↓↓
HP:
https://trust-line.co.jp/
Facebook:
https://www.facebook.com/trust.coltd/

【編集後記】
今回、インタビューを担当させて頂いた小田原です。
社員の方お一人お一人を信頼し、家族のように大事にされていて「できるなら、毎日社員と一緒に居たい」と話して下ったことも印象的で、インタビューに同席してくださった広報担当の斎藤さんに伺ったお話からも、社員のみなさんと深い信頼関係を築いていらっしゃることを感じました。
更なるご活躍を楽しみにしております。

----------------------------------------------------------------------

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?