料理01

「女」を武器にする生き方

私の天敵ともいえる存在。

それは「女」を武器にする生き方をしている人だ。

「同じ女性同士だから仲良くすればいいのに」といわれたことも数えきれないほどある。けれども「女」を武器にする人を私は生理的に受けつけなかったのだ。

生理的に受けつけないだけではない。実害もあった。おそらく、相手側にしてみれば「女」を武器にしていない私が癇に障ったのだろう。

弱者の最下層にいるような哀れな存在にみえて同類と思われたくなかったのか。それとも、「女」を武器にせずとも戦っていけることが妬ましかったのか。彼女らの癇に障った理由は不明だが。

「女」を武器にする生き方をしている人が天敵だったとはいえ、「ここから学んで自己成長をしなければならないのだな」と思うようになった。だから、その機会を待ちつつ「天敵」との関係をやり過ごしてきたのだが、なかなかうまくいかなかった。

「女」を武器にするしないに関わらず、根底にある「誠実さ」が見えたなら、互いに認め合える人に出会えるはず。

そう信じていたのだが、私の苦手とする「女」を武器にする生き方をしている人に会うと、どうしても嫌な面が目についてしまう。

小ズルい態度から洗練された狡猾さまで、その内容は幅広い。いずれにせよ「女」を武器にする生き方に好感を持てることはなかった。

課題の克服には死ぬまでの時間を覚悟しなくてはならないだろうとさえ思った。つきあう年齢層が上がるにつれ、「女」を武器にする生き方をしている人の難易度が高くなってきていたからだ。

ところが、思いがけずに好機は訪れる。

台風15号の被害にあったことで交流が始まった人の中に、私の「天敵」がいた。

必要に応じて交流を深めてきているが、根底にある「誠実さ」を感じられる素晴らしい人物のようだ。

「女」を武器にする生き方を自分自身がすることはないだろう。

この先も、そういう生き方の全てを肯定はしないだろう。

ただ、限定的には認めていきたい気持ちはある。自分とは違う存在だが、それもアリと思えるようになりたいのだ。

「女」を武器にする生き方をしている人がダメなのではなく、「女」を武器にして不誠実な行動をしたり、周りを平気で傷つけたり、自分だけがよい思いをしたり、それらの不正な言動が許せないだけなのだと、私の中での「天敵」に対する認識を変えていきたい。

私も彼女と誠実に向き合っていこう。

このご縁に感謝しつつ。