後悔しない門出の祝い方
新型ウイルスの関係で、結婚披露宴に変化が出てきているのだという。
ジューンブライドにあやかって、この時期は結婚披露宴は大賑わいの時期でもある。だが、今年は例年通りとはいかないようだ。
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夫と私は、希望する結婚式のスタイル、即ち「結婚披露宴」に対する考え方がとても似ていた。
私は仕事人間だったので、結婚前は夫との時間を過ごすことが難しかった。要するに、それほどお互いのことを深く知ってから結婚をしたわけではない。
だがこの先もずっと一緒にやっていけそうだと確信を持った瞬間があった。「結婚式をどうするか?」という話題になったとき、お互い希望するスタイルがあまりにも似ていたからだ。
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夫も私も、「人から注目を浴びること自体が苦痛」な気質である。
そのため、披露宴はできれば避けたいと考えていた。お互いそれを口にしたとき、心から安堵したのだ。お互いの意見が一致したことが心底嬉しかった。
周りからは、
「男の人はいいけど、女の人はやりたいでしょ?」「ウエディングドレス着てみたくないの?」
などなど、散々いわれた。
「せめて前撮り撮影だけでもしたら?」
と、いわれたりもした。
だが、その時間とお金に全く価値を感じなかったから、一切、そういうことはしなかったのだ。
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結婚披露宴ができるお金があるのなら、そのお金は「新しい生活の資金にしたい」という考えで、2人の意見は完全一致していた。
一方で、私には「小さな希望」もあった。絶対条件ではない。もしできればという程度の希望だ。
それは、富士山頂の浅間神社で結婚の誓いを立てるというもの。
そもそも、富士山というのは夫と私が出会った場所である。それぞれ単独で富士登山をしている最中に知り合ったのだ。だから、夫も快諾してくれたのであろう。
前日は山小屋に泊まり、富士山頂上浅間大社奥宮に予約していた時間に到着し、登山服のまま挙式を行い、2人で誓いを立てた。
下山後に地元の行政区で婚姻届けを行い、式の当日に入籍。
帰路の途中で温泉に入って仮眠。その翌日に帰宅し別居しながら新婚生活をスタートさせる。
私たち2人にとっては、「最高の形」で門出を祝うことができたのだ。
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結婚披露宴にて「周りからの祝福をうける形」に異議を唱えるつもりはない。
友人知人、会社関係の人々といった「近親者への周知」が今後のライフスタイルに多きく影響がある2人であれば、結婚披露宴の優先度は上がるのは当然だ。
どのような「スタイル」にするかが問題なのではない。自分たちはどのようにしたいのかを「周りに流されずに2人で決める」ことが大切なのだ。
「自分らしさ」や「門出」に相応しいものかを見極めた上で、選択をしたらよい。
人生の門出、即ち、結婚は人生のゴールではない。
新しい生活の始まり。
結婚にあたっては、そこから始まる「生活」が最も優先されるべきものなのだ。