消費税がスタートしたときのことを覚えていますか?
本日、令和元年10月1日より消費税が10%に上がった。
食品は8%に据え置かれるため、我が家の消費傾向では増税の影響を受けることはほとんどない。
そもそも、消費税が日本に導入されたのは平成元年4月1日。30年前の1989年、4月1日に消費税率3%としてスタートした。
その時、私は、実家にいて、朝食のタイミングで父に次のようなことをいわれた。
今日から消費税がスタートするね。消費税が導入されるということは、日本経済にとって「大転換」になるだろう。だから、今日という日をしっかりと脳裏に焼き付けなさい。
最初に消費税を払った店はどこだったか。最初に消費税を払ったモノは何だったか。歴史の証人として、その時の感覚を体に刻みなさい。
消費税に善悪の判断をするのは人。「この仕組み」を上手く運用していく能力が日本人にあると信じて、そのような結果になるような「行動」を心がけ、生きていくように。
この日、私は、父や祖母と一緒にお墓参りをして、途中立ち寄った小さな商店で100円のガムを買った。3円の消費税を納めた。お釣りの7円がキラキラと新しい色を放っていたことを覚えている。
消費税の導入により、老いも若きも消費する者には平等に課せられる。稼ぎがあってもなくても同じ税率で支払うのだ。
「勤労による納税者」が減ってきている今、消費から税収を得る方法しかないのだろう。
私は経済の専門家ではないが。それなりに教育を受けて社会経験を積み、50歳すぎまで生きてきた。経済学は大学の教養課程で「数式としてカジッた」程度。お金の流れを積分したり微分したりして、経済を分析することを学んだ。
お金は世の中に回してナンボだという程度の理解はしている。
机の上にある1万円札よりも、人と人の間を動いていく1万円に価値があるのだ。
お金の「動きの速さ」「動いている量」が経済だというのなら、「お金が還流」する仕組みを各自が構築し、社会全体に「お金が還流」する仕組みを生み出していくしかない。
町へと出て、10%の消費税を納めてこよう。
どんなモノをどこで買ったか、歴史の証人として記憶に残すため。