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【起業ハウツー】一戸建て賃貸のススメ(その2)

 第2回の記事では、空き家問題を解説しながら、一戸建て賃貸の事業環境についてお伝えします。


空き家問題

 放置されている空き家は、16軒のうち1軒あり、ますます増えていきます。
 近隣の住人は高齢者が多く、どこかに勤めたり商売をしているわけではないので時間を余らせています。その関心が近隣に及ぶのは致し方なく、空き家が気になってくるのも止むを得ないところでしょう。
 空き家は、大きい問題として倒壊や異臭があるため、行政も目を光らせています。しかしながら、夏季の雑草、そして冬季の積雪は、小さい問題といえますが、行政の目は届かず、近所トラブルの原因となります。
 「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」とは放置されている一戸建てのことであり、近隣の住人は気をもみ声をあげます。私も見聞きしてきましたが、ほとんどお節介で心配しているという感じで、あまり敵意はないものでした。
 ところで、一戸建てそのものは、空き家であろうと私的自治とか契約自由の原則があり、他人が干渉すべきものではありません。いわば所有者の勝手なので放置しようとも掣肘を受けるものではありませんが、土地建物は無過失責任とされるため、何かあったら所有者の管理責任が問われます。
 要は、空き家は管理してもしなくとも、屋根が飛んだり塀が倒れたりすれば所有者の責任が問われるものなのです。そのため、近所の声も警鐘としては無視できない存在であると尊重しなければいけません。

空き家問題を解決へ導く

 そこで、私は地域の空き家を自ら引き取り、希望者に貸し出すことで、諸問題の解決を図るというビジネスモデルを構築いたしました。
 諸問題の解決策として、一戸建てを賃貸にすることで、管理責任は一次的に居住者が担います。毎日、居住者が処理する情報量は膨大であり、何か問題があれば大家である所有者に連絡が来るというシステムが担保されます。
 また、居住者は近所付き合いもするので、近所の声を整理していただき、大家が聞いたら何か教えてくれるような頻度で、近隣に対応できるようになります。

一戸建て賃貸を推す理由

 むろん、私の出来ることは甚だ限られており、空き家の趨勢全体に影響を及ぼすものではないと弁えています。
 しかしながら、このビジネスモデルを広めることで、空き家が減り、世帯の方が納得して居住し、オーナーが安定的な収入を得るのではないかと思い付きました。
 ひいては、広範に居住環境を整えることになるのではないか、とも考えたのです。

一戸建て賃貸の特長

 借主の視点で、一戸建て賃貸を俯瞰したときに次の10点が特長として挙げられると考えられます。
・周囲を気にしなくて良い
・物音に悩まなくて良い
・駐車場が敷地内にあって良い
・部屋がたくさんあって良い
・自分好みにアレンジできて良い
・世帯で住むのに適していて良い
・風呂が追い炊きできて良い
・家庭菜園があって良い
・維持費がかからなくて良い
・転居できて良い

 貸主の視点では、これらインセンティブのおかげで、アパート賃貸に比べて、優先して一戸建てを選んでくれたり、相当の賃料を上乗せすることがメリットとなります。

まとめ

 一戸建て賃貸というビジネスモデルには、空き家問題を解決できるという強い裏付けがある成長産業といえます。
 空き家を減らし、低コストで賃貸住宅へと修理して、世帯向けの4LDK物件として賃貸に出すという、ブルーオーシャン戦略を展開し、低価格化と高付加価値化を両立していきます。
 つぎの記事では、一戸建て賃貸を5項目に細分化し、項目ごとにお伝えします。

つづきは(その3)


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