見出し画像

スヌーピーと本をよむ。ピーナッツ全集15巻から本のシーンを抜粋してみた

おやすみの日の夜。

ゆったり紅茶をのみながら『心を整えるスヌーピー』をよんでいると、むくむくとスヌーピーをよみたい気持ちが大きくなり、スヌーピー全集をひとつふたつと手に取り始めました。

チャーリー・ブラウンは野球をして、妹のサリーが手紙を書いて、スヌーピーはウッドストックとキャンプをする。そんな中で、みんなが本を手にしているシーンがいくつかあったので、印象的なものを紹介します。


どの本をよむ?どうえらぶ?

その本みせて。なんの本?
へーえ。こんな本ぜったいよまない!
100万年あっても!ないない!ありえない!

ルーシーは、表紙で本を判断するのがお得意だね

Peanuts March 19, 19179

だれかが手にもっている本は気になるもの。じぶんも興味あるかも、と表紙をみて、そこに思ってもいないタイトルがあったとき、どうしますか?

「サスペンスや時代劇は読まない」とジャンルで絞ることもあれば、「著名人の顔が表紙にのっているものは信用しない」など。しらずしらずのマイルールで、読まない本を決めていたりしませんか?

すこしでも興味をもったら、はじまりの1行だけでも読んでみる。その数分だけで、またひとつ世界が広がるかもしれません。

マンガは本?小説のほうがえらい?

もうこの店にはいかない
マンガはぜんぶここで買ってたんだ
買うときいつも店員が「今夜はじっくり読書するんだね」って
そんな店、二度といくもんか

Peanuts June 11, 1979

日本ではマンガは多くの大人もたのしむメインカルチャー。けれど、どこかで小説や人文書に劣るサブカル(下位文化)とされがち。偏見があるのは漫画の語源が気の向くままに漫然と書かれた画なのに、気の向くままに読むものと勘違いされているからなのかも

コミックも滑稽とか喜劇が語源で偏りがある。悲劇(トラジック)や毅然(リゾリュート)なマンガもたくさんあるのに。マンガも本のひとつだってことが、もっと一般的になれば、このモヤモヤもなくなるのかな。

おすすめされた本よむ?よまない?

はい。新しい本だよ

なんて親切なんだ
この本は知らなかった
"ビーグルヴィル家の犬"

Peanuts October 16, 1979

チャーリー・ブラウンがもってきた本を、素直にうけとって読み始めるスヌーピー。スヌーピーがバスカヴェル家の犬をよんでいたのを知っていたから、この本を選んでもってきてくれたのでしょうか。

「おすすめされた本はぜったいよむ」という人と「ぜったい読まない」人がいます。「信頼している人、じぶんの好みや性格を知っている人のおすすめなら読む」という人もいるでしょう。

おすすめはやさしい提案。ですが、そこに小さな強制を感じたり、その人の裏の意図のようなものがみえると、素直に受け取りにくくなる。

そんなノイズ含みのおすすめより、推し本のほうがいい。ただただその本の大事さ、素晴らしさを語って応援する。推し活の一貫でおすすめすることもありますが「あなたにとっていいはず」ではなく「わたしの推し」は純粋。

もしかしたらチャーリー・ブラウンもビーグルヴィル家の犬が推し本だったのかもしれません。

ほんのお知らせ

京都の一乗寺で8/3に推し本で語り合うBOOK BARを開催します。

推し本10冊もないよーという方も、推し本10冊じゃ足りないよ―という方もお近くでしたらぜひぜひご参加ください。


ピーナッツ全集。おつまみがわりにおすすめ。では。よい本との日々を。