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教育探究オンライン研究会[生徒が主体的に動き出す探究カリキュラムのつくりかた]

教育探究科学群では、「教育を探究する」をテーマに毎月1回程度のペースでオンラインイベントを行っています。一応自分が主催という形をとっていますが、司会はASPIRE所属の大学院生にお願いし、他にもいろいろな方にご支援を頂きながら実施しているものです。参加者は、高校の先生方をはじめ教育関係の皆様に広く参加を募集しているもので、毎回2-30名くらいの方がいらっしゃいます。
今日は、山藤 旅聞先生(新渡戸文化中学校・高等学校 副校長、(一社)旅する学校 代表理事)に学年縦断型の「クロスカリキュラム」についてお話をして頂きました。

ここではその感想を自分なりにまとめます。

  1. 探究は自分の好奇心からはじまる

  2. 「動かす」ではなく「自分から動き出す」アプローチ

  3. 成果と社会を繋ぐ

1と2はもう共感しかないですね。自分だけがそう思ってるんじゃないかと不安になる時があるので、他の人が言ってくれると安心しますね。新しさという意味では、3番の「成果と社会を繋ぐ」という部分が面白かったです。
新渡戸文化中学校・高等学校では、「旅する学校」というプログラムを運営しており、生徒さんが色々なところに行って社会課題を知ったり解決したりという様々なプロジェクトをしています。新学群でできたらいいなぁというようなことをすでにしっかりした形でやられていて、参考になる話も多くとても優れた事例だと思います。
そのプロジェクトの成果を報告する際に、地域のデパートだったり、あるいは都内のイベントだったりと、生徒さんが学内ではなく学外で実施しているのはこれまで考えたことがなくおもしろいと思いました。これまで地域活動とかフィールドワークは首都圏だと案外不利だよなぁ…と思っていたのですが、発表の場があったり、発信する場が多いというのは利点だよねと考えを改めることができましたね。

その一方で、発表後の質疑応答やコメントを見ると、やはり受験勉強に関係ないことをやるのは中々受験生や保護者から理解を得られないといった話もあり、その中でこうしたことを行うのはとても勇気がいるとコメントされていました。これはすごく自分としても共感する部分があり、いわゆる高偏差値で学生募集の問題のない大学が新しいことをやれば大体うまくいくのですが、桜美林のように当落線上にいる感じの大学では、新しいことに取り組むのはリスクが大きいと思います。また、最近は将来の見通しも悪く、学生さんやその保護者の方々も、教育関係者の双方にチャレンジをしづらい環境が出来ていると感じます。縮小というか萎縮というか、Shrinkingみたいな感覚を持つことが多く、日本全体として実は危機なんじゃないかな…

まぁけどだからこそ、オンライン研究会のようなアカデミックな場は、先進事例を学ぶ意味でも、日々の悩みやフラストレーションを出すという意味でも大事ですね。そのうえで教育業界として明るい話題を一つでも作っていけるよう、引き続き企画を考えていこうと思います。

登壇者の先生はじめ、ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!そしてまだ参加をしたときのない方々はぜひ次の機会に眺めてみて頂いたら嬉しいです。オンラインですのでぼんやり聞いているだけでも何か得られるものはあるんじゃないかなと思います。



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