グローバルレギュレーションについて

こんにちは、ペイチェンです。
海外で事業をやりたいとき、色々心配することがありますよね。ゲームをはじめ、アカツキも更なる海外進出を視野に入れて、色々な活動をしています。ケルベロスは、海外進出のリスクを整理し、マネジメントをするための準備をしないといけません。

海外進出といえば言語は通じるか、文化が違うからサービスが受け入れてもらえるか、などの悩みが一般的だと思いますが、レギュレーションについても色々なリスクがあることをこの文章を通じて知ってもらいたいです。現在、ケルベロスは海外においてどういうレギュレーションがあるのか、調査と整理を行っています。

グローバルレギュレーションによるリスク

色々なレギュレーションがある中、モバイルゲームに関連するものをピックアップして、実例で紹介していきたいと思います。

中国のレギュレーション
2005年から売上が増加し続ける中国のテンセント社ですが、2018年ではじめて売上の成長が止まったことがあります。理由としてテンセント社が発表したのは、中国政府が2017年の夏に発表した「依存症防止通達」の関係です。「依存症防止通達」は未成年者(18歳未満の人たち)は、ゲームにおいて実名確認を行うメカニズムを採用し、未成年者のプレー時間を制限する通達になります。具体的には、夜の22時から8時までに未成年者がゲームを遊べない、累積で平日なら1.5時間まで、休日は3時間までしか遊べないなどのルールが決められました*。これによってテンセント社をはじめ、ゲーム会社の売上にレギュレーションによる影響がみられます。

*2020/12/16現在のルールです。2017年初めて発表されたルールから変更がありました。

中国のレギュレーションに関して、言語の壁があり、欧米の企業はキャッチアップしにくいところがありますが、急遽通達が出されてビジネスに急な影響を与える可能性があるため、積極的に中国のレギュレーションをおっていくことが良いと思います。

こういうレギュレーション以外にも、中国市場には政府によるセンサーシップ(検閲)が入るため、暴力的なゲームがリリースできない過去事例もありました。テンセント社も開発済のゲームのリリース直前にストップをかけられたことがあり、開発コストを回収できない状況に陥りました。

また、中国以外にも未成年者を守るレギュレーションは他の様々な国にも存在しています。理想的には、開発が手戻りしないように、ゲームの開発者たちにレギュレーションを理解した上でゲームの開発に入ってもらいたいです。しかし、レギュレーションは日々更新されますし、そもそも理解にも難があります。そのため、ケルベロスは絶対抑えないといけない法律をピックアップし、わかりやすく伝えるため様々な工夫をしています。それはまた機会があるときに紹介させていただきます。

フランスのレギュレーション

もう一つの例を紹介したいと思います。欧州に進出する際に、それぞれの国には自国の言語があると知りつつ、とりあえず英語で試してみようと思っている方はいらっしゃいませんか?そこのあなた、残念ながらフランスには英語が通用しません。ここで言いたいのはフランス人は英語が嫌いだから、などの理由ではありません。

消費者保護の観点に基づいて、フランスにおいて消費者向けの情報又はフランスの消費者に対して行われる通信の一切は、フランス語で作成する必要があります。要するに、私たちが作ったモバイルゲームなどのサービスは全部フランス語に訳さないと、そもそもフランスでリリースすることができません。日本のサブカルチャーが大好きなフランス市場に、モバイルゲームをリリースするといった提案が各社でよく議題になると思います。事前にマーケティングの施策とか、色々準備をしたうえで、リリース直前で言語の関係でリリースができないと発覚したら、色々もったいなさすぎます!そのため、事前に各国のレギュレーションをキャッチアップしておくことが大事です。

まとめ

アカツキにおいて、レギュレーションをおっていく役割はケルベロスチームにあります。社内でこういうグローバルレギュレーションの知見を持つ専門チームがあることで、早めに各ゲームプロジェクトにリスクの提示ができます。まだグローバルレギュレーションの知見が少なく、そして人力上の問題で日々推進の難しさを感じていますが、とりあえずグローバルレギュレーションに関してわりとリスク満載だ!とのことを伝えるのが本日の目的でした。

長くなりましたが、いつも読んでくれている方々、
愛読ありがとうございます~
これからもケルベロスチーム、何卒宜しくお願い致します。

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