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タイルって○○の上から貼れますか?

「タイルを貼りたいけど、クロスの上から貼れますか?」
「キッチンパネルに貼れますか?」
「砂壁・漆喰壁に貼れますか?」
セラコア にはそんなお問い合わせがよくあります。

施工してからの空間を、安全で、安心して暮らしていただくために、貼ってもいいかどうかの基準をここで解説します。

壁紙(クロス)の上から貼れますか?

セラコア ではクロスの上にタイルを直接貼ることは推奨しません。クロスを支えている接着剤が弱い場合、それを知らずにタイルを貼ってしまったら、とても危険であることを知っていただきたいのです。
弱い接着のクロスの上にタイルを貼った場合、施工後にじわじわとタイルの重みに耐えきれなくなっていきます。そして最悪の場合、クロスごと落ちてくる危険性があります。タイルは陶器でできているので、重みがあります。そんな壁がゴッソリ落ちてくるなんて、大変危険です。
クロスを貼っている接着剤がどの程度の強度なのか、知っている人は少ないでしょう。調べ方も難しいと思います。施工した内装屋さんに確認する方法がありますが、一般的にはなかなか無理なことだと思います。
薄くて軽いクロスを支える接着剤は、それほど強力でないと私たちは考えます。
ですから、セラコア ではクロスを剥がしてから施工することを推奨しています。

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キッチンパネルの上から貼れますか?

キッチンコンロの周辺の壁は耐火性や防汚性の高い壁材を使用しています。防汚機能がある場合、油飛びしてもきれいに拭き取ることができるようになっています。そこへタイル施工をする場合、接着剤を塗布してもパネルに接着剤がしっかりとくっつくことができません。それでは接着剤の強度が落ちてしまいます。接着強度が落ちてしまうと、その上から貼るタイルの重量に耐えることができるかどうか、とても不安が残ります。


ではどうすればいいか。

キッチンパネルに少し傷をつけることをお勧めします。
金属のたわしや目の荒いヤスリなどを使用して、パネルの表面にスクラッチ傷をつけましょう。そうすれば接着剤が傷に入り込み接着強度を保つことができます。

汚れ防止機能がないキッチンパネルやステンレス壁の場合は傷をつける必要がありません。施工前に油汚れをきれいに落とし、よく乾かし、その後タイル用の接着剤を塗布しましょう。

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砂壁・漆喰壁の上から貼れますか?

砂壁も漆喰壁も、タイルと同じ意匠壁です。下地の上に施工された壁材です。その上にタイルを貼るということは難しいでしょう。
これもクロスと同じ理由です。タイルの重みでごっそり落ちてきてしまうかもしれません。セラコア では砂壁や漆喰壁を剥がしてから下地に直接タイルを貼りましょうとお伝えしています。

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コンクリートブロックに貼れますか?

しっかり貼れます。
近頃、DIYで門柱や外塀のブロックにタイルを張る方が増えています。ちょっとしたところなので業者に依頼するよりもDIYで張った方が断然にコストが低くなります。ブロック塀は段差のないフラットな面です。DIYビギナーの方におすすめの場所です。
数年経っているブロック塀の場合、泥汚れや苔やツタなどがくっついていることがあります。汚れをしっかり落としてからの施工をしましょう。高圧洗浄機で洗うと洗剤残りせず綺麗に洗え流ので作業が早いでしょう。洗った後はよく乾かしましょう。乾いたブロックの上に直接接着剤を塗布します。

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タイルの上にタイルを貼れますか?

お風呂の壁のタイルがなぜか割れてしまった。よくあることです。
タイルが一部割れてしまったから、明るくしたいから、ちょっと古臭いタイルが気になって…。いろんな理由で古くなったタイルの上に新しくタイルを貼りたいとおっしゃる方は多くいらっしゃいます。検索するといろいろと施工方法が出てきますが…。
私たちセラコアではタイルの上にタイルを貼ることは残念ながら推奨していません。これもクロスと同じく、今貼ってあるタイルがどの程度の接着強度で下地に張ってあるかがわからないと、安全上の理由から推奨できないのです。古いタイルの上にさらに重量物のタイルを貼って、もしかすると重さに耐えきれず古いタイルごと落ちてくる可能性があるからです。
古いタイルの上にタイルを重ねて貼ることは、あまり推奨できません。
タイルを剥がすことは専門業者に依頼をすることをお勧めします。専用の道具が必要になるので、DIYではとても難しい作業となります。

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シールタイプは剥がせますか?

「賃貸ですが、シールタイプのタイルを貼っても大丈夫ですか?」というお問い合わせもよくあります。
シールタイプのタイルもタイルの重量を支えるために大変強力な接着度です。壁紙の上に貼った場合、きれいに剥がすことは困難ですし、接着剤を溶解するための薬液を使っても、壁紙を汚したり傷つけるでしょう。現状回復を条件とした賃貸の壁には大変難しいと思います。
しかし、シールタイプの重たいタイルの場合、壁紙は剥がしてから貼っていただくことをお願いしています。

接着剤を塗布する

壁紙を剥がした場合、下地が出てきます。石膏ボードが一般的です。こんなに薄い板で大丈夫?と心配される方もいらっしゃいますが、大丈夫です。石膏ボードは尖ったものや硬いもので穴を開けたり突き刺すことは簡単ですが、面の強度は強いのです。壁材を貼ることができます。
できるだけ壁紙の下紙も取りましょう。多少の下紙はそのままでも大丈夫ですが、上から貼るタイルやレンガなどがデコボコならない程度にしましょう。
下地が木材やコンクリートなどであれば、その上に直接接着剤を塗布します。
接着剤はタイルやレンガ専用の接着剤を使ってください。強力な接着でしっかりとタイルやレンガの重量を支えてくれます。接着剤には櫛目をつけること。モザイクタイルなどの小さくて軽い壁材は細い櫛目で。重たそうなレンガや石材は、太い櫛目にしましょう。
接着剤を石膏ボードなどの下地にしっかり伸ばしてから、櫛目を立ててください。

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最後に

リフォーム業者さんなら、どんな壁でも対応してくれます。しかしそこにはタイルを貼るための補修や下地処理などを含めた料金が重なり、高額になることと思います。
DIYでコツコツやると低コストです。
施工後も安心して暮らしていただけるように、○○の上から貼ってもいいですか?のお問い合わせにセラコアでは上記のようなご説明を差し上げています。
皆様の楽しくDIY・憧れのインテリアづくり・快適な暮らしを応援しています。

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壁材・床材専門店セラコア ミッド店でお待ちしています。

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