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おおさか維新はなぜ強い:マーケットインの戦いが出来ているからに尽きる

私が川崎で政治に関わるようになった2016年から2019年くらいまでの間と言うのは、少なくとも維新の会はネット右翼から多くの支持があったんですよね。
今は無き(存命はしているので亡きではない)黒瀬深も維新支持者として知られてましたし(Drナイフが黒瀬深の別アカウントという話もあります)2019年頃までとっくみあったネット右翼の中には維新支持者がいたのは記憶してます。

ところが最近のTwitterを見ると、また事情が違うようで、今や右からも左からも嫌われると、そんな政党になってるようです。

しかしまぁ、Twitterでの評判とは裏腹に、維新の会は確かに現実の大阪では評価されています。
これは大阪で働いていると実感しますが、ネットの評価と現実の評価はわりかし一致しないですね。

🌺主婦層の支持は概ね厚い

もちろん現実の大阪で維新を批判する人もいます。
そんな彼らを横で見てると、だいたい還暦を超えた初老の人が多いですね。
それらの人に共通するのは、憲法改正に反対していると言うことです。

その一方、子育て世代からの評判は結構良かったりするんですね。
中でも初等教育の給食費が無償化されたり、高校の授業料無償化はとても評価が高かったりします。
いわば子育て世代にとっては維新が市政や府政で与党であり続けるほうが、メリットは大きいと判断されていると言うことですね。

🎬維新にはイケメン・美女が割と多い

それにしても何故おおさか維新は強いのか。
これは一言で言えば「B層の求めるものがわかってるから」に尽きます。
大阪で選挙ポスターを見るとわかりますが、やはり維新は全般的にイケメンと美女が多い政党です。

これは政治的な思想を持ってる人間からすれば「容姿が大事とかふざけてるのか?」と言いたくなるでしょう。
しかし、私は常々「政治家に容姿は重要なステータスである」と言うのは確信していました。
もしゲームのようにステータスを割り振ることができるなら、容姿に9割注いでも良いと思います。
容姿とは話がそれますが、フランクリン・ルーズベルトは「声」がとても聴き心地の良い人だったそうで、これも選挙では非常に有利に働いてます。
そもそも選挙って9割が印象で決まるんでね。

🥤維新の強さはB層(パンピー)の気持ちが解っているということ

20代前半の頃の私は小泉純一郎の支持者でしたし、おおさか維新の会もそれは強く歓迎していたものです。
今も維新の支持者は氷河期世代が多いと言われていますが、私達の世代というのは上級国民様に対する劣等感(ルサンチマン)を抱えております。
だからこそ「ぶっ壊せ!!」と言わんばかりに新自由主義(ネオリベラル)社会の実現に向けて邁進しましたし、恐らく今もコアな新自由主義者(ネオリベラリスト)は氷河期世代がメインかもしれません。
私自身は今もって新自由主義者(ネオリベラリスト)ですし、恐らく左派的(社会主義的)な経済政策を本心で支持したことは一回もないです。

そして私自身は今でも本質的に波長が近しい政治家は小泉純一郎然り、橋下徹かと思います。だいたい私は反竹中ではないですからね。

さて、政治家としての小泉純一郎の評価すべきところは「選挙をデザインした」という点です。

上記の記事では「野党に選挙の戦略が全くない」と言うことを述べました。
言ってしまうと、特に共産党は「政策(製品)が良ければ支持される筈だ」というプロダクトアウトの発想で戦っています。
基本的に1970年代の学生運動の延長で選挙をしていますから、地縁のある場所以外での選挙は苦しいものとなり、支持者も著しく高齢化してます。

小泉純一郎の選挙戦略でデザインされたB層

一方、おおさか維新の会はある意味で、小泉純一郎の後継者なのです。
小泉純一郎は「B層を制すれば選挙を制する」と言うことを理解しました。
そして、この戦略は1000年経っても通用するでしょう。
正しく政治とはB層(パンピー)の物なのです。

逆に、れいわ新選組などはD層(ボンビー)に特化した戦略を行っており、これはこれで正しい在り方なのです。
れいわ新選組の経済論でしきりに言われる「政府の赤字(積極財政)で国民を豊かにする」というものですが、マトモに貯蓄をしている人ならデタラメだと気付けるんですよ。
でもD層は明日をも食う金に困ってる人が多いので、あの手の積極財政論は簡単に騙されます。まぁここでは政策の是非はあまり言わずにおこうと思うのですが、ともあれD層(ボンビー)を相手にした選挙デザインを持っているということが、れいわ新選組の特徴です。
だから共産党から支持者流れてたりするんですね(共産党支持者は中流以上の人も多いので)。

改めて、おおさか維新は大阪のオバちゃんの気持ちを良くわかっているのです。
だからイケメンの刺客を選挙に送り込みますし、誰が自分の投票者(クライアント)になるかを良くわかっているからこそ、大阪で維新の牙城を崩すのは簡単ではないということになります。

💠マーケティング出来ない政党に未来など無い

営業の世界では「準備が8割」と言うのは良く聴く話です。
恐らく営業に限らず、ビジネスって言うのは準備や段取りで8割が決って来るのだと思います。
そして、営業ならその「8割の準備」の中にマーケティングが入っているはずです。
昔の営業のテレアポと言えば、いきなり電話を架けて畳みかける(?)ような営業手法が当たり前でした。
今も会社によってはそうしてるところもあると思いますが、寧ろテレアポに入る前に接点作り(名刺交換)をしていることが多いと思います。

そして、選挙で勝つためにはマーケティングが必要なのは言うまでもありません。どんなに正しい信条を持とうとも正しくマーケティングできない政党は滅亡あるのみです。
そこに関しては政治とビジネスに大した違いなどなく、ビジネス感覚のない政党が生き抜いていくのは厳しいでしょう。
結局のところ、全ては市場(マーケット)が決めるのです。

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