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システム知らずも営業できるIT業界:もはや罪!!

「僕、営業からSwift歴5年と客に言われて仕事に放り込まれたんですよね」
「え、Swiftって言語の歴史が4年しかないのにですか?!」
これは2018年のとあるIT勉強会で会話した内容です。Swiftとは今日、iPhoneアプリを作るのに使われている言語ですが、この言語がリリースされたのは2014年のことです。よって2018年段階では言語としての歴史は4年しかありませんから、Swiftを5年経験するのは不可能な話なのです。
どうしてかわかりませんが、ITの営業は度々嘘をつく。困ったことに今の常駐先と関わってる、とある大手企業のIT営業もまた、度々嘘をつき、約束を破っては顧客を怒らせるという、困った営業が度々やってきます。担当営業が交代したって「嘘をつく」という一点は変わらないので、もう企業体質としてダメなんじゃないかと見てしまいます。
どんな業界も営業と現場の衝突はあるものですが、ITはすこぶる営業とエンジニアの亀裂が深い業界かもしれません。とりわけ、我らがSIザウルスはエンジニアの経歴の脚色、無理な案件の受注を繰り返してはプロジェクトは炎上し、現場の声を聴かずに受注した仕事で不満を買うと言うことが繰り返されています。
いったい何故こんなことになるのか。それは営業マンが営業のことしかしらないからこうなる。トラブルが起こるとしか言いようがありません。

🚘人力車に遠く及ばぬIT営業:自ら手を動かさぬSIer

皆さんは観光地に行かれて人力車に乗ったことはありますか?
人力車という仕事は、よくよく考えて見ると、とても高度な技術の必要なお仕事なんですよね。
少なくともIT業界の営業は、人力車の仕事に能力面では到底及びません。

人力車の仕事をIT業界に置き換えると、エンジニア自らコンペで仕事を取り、コーディングをし、保守・運用もやってのけるという、スーパーマンです。
見込み客を見つけてキャッチをし、100kg以上の重量を転がしながら安全に目的地へ送り届け、ガイドも兼ねるという仕事をやるのは、並大抵のものではありません。
一方、IT業界は営業とエンジニアを兼務するようなケースは多くありません。WEB業界ならエンジニアにもビジネスパーソンとしてのスキルを磨くことも求められるかもしれませんが、少なくとも大手SIザウルスというのは、基本的に開発(製造)や保守・運用は下請けに丸投げします。自ら手を動かすということは殆どないのです。
すると困ったことが起きます。ITのことを殆ど知らなくても業務は出来てしまうのです。似たようなことが一部の企業では運用にも当てはまります。

💻最低限の見識なくとも業務が回る:そこがダメ!!

「大橋さんって・・・結婚してんの?」
前社で初出勤日、明らかに嫌そうな顔しながら最初にされた質問がこれ。
「普通にセクハラだし、ここIT企業なのになんでこの質問?」
この質問で唖然としたのは一生忘れないでしょう。仮に新入りに対する優位性を保ちたいというなら、その気持ちはわかります。そう思うこと自体は致し方ないのですが、何故IT企業で後輩に対する優位性を確保するための質問が、スキルではなく既婚か否かというのが、全く以て理解し難いのでありました。
尤も、これはIT運用の部署がITスキル無しでも業務は回ってしまうことにあります。
業務内容がサーバー監視とデータ入力、これを総称してシステム運用と言っているのですから、システムの仕組みは知らなくても業務が回ってしまうのです。
しかし、まぁ運用ならこれでも仕方ないんです。求められているのはシステムが安定して稼働し続けることであって、既存案件のオペレーションはほぼ手順も完成されてますし、システムがどんな仕組みで動いてるか知らなくとも取り合えず迷惑が掛かることは無いんで(だからと言ってそれが良いわけでは無いです)。
問題は営業の方で、営業は新規案件を取る、担当顧客へのフォローをすると言ったことをやっていく。ここで問題が発生します。現場を知らないまま営業をやると、無理な案件を取るために無茶な契約を取ってくることを、平気でやってしまうわけです。
先の「Swift経験5年」じゃないですが、ここまで行くと最早、罪!!
正直言って「お前がやってることは詐欺である。犯罪である!」と言いたいです。

🖥業務出す前にプログラミングくらい経験させとけ

何かのIT勉強会で、教育関連企業の営業マンとして就職する人が、プログラミングもくもく会に来てたことがあったんですね。
「業務でプログラミングはしないけど、システムの裏側を知っておいて損は無い」
そんな感じのことを言っていたような記憶があります。きっとその人はエンジニアの事も考えられる、良いビジネスパーソンになっているでしょう。
勿論、個人的には必ずしも「プログラミングでなければいけない」とは思ってません。サーバーか、ネットワークでも良いと思います。
ただ、サーバーやネットワークは設備のお金が掛かるんで、まぁ個人単位で出来るものじゃないですね。その点、プログラミングに関しては、設備投資に掛かるお金が少なく済みます。WindowsだけでもVBScriptは動きますからね。
一度プログラムを書いて、バグと戦い、システムを動かしてみる経験が無いと、エンジニアの立場はわからないのですよ。
もちろん業務でプログラミングをするわけではないので、WEBエンジニア転職みたいなポートフォリオを作るなんて域までやる必要もないですが、英文書いて何かを動作させる苦労を体験として持っておく必要があるのです。
プログラム、サーバー、ネットワーク。このどれか1つでも良いから、実際に手を動かす人の立場を体験してみなければ、例え営業と言えどもIT業界で働くためのスタート地点にすら立てていないのではないでしょうか。
できれば運用する部隊もプログラミングは経験した方が良いと思いますけどね。

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