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家型メジャー「HOUSE MEASURE」が産地と技術が交わってできるまで。

これは自分が欲しくて作りました。通販サイト見てる時にちょっと測りたいなと引き出しをゴソゴソしないでもいつも見える場所にあったらなと。新しい場所に家を建てるようにメジャーの居場所を作りました。ただ、コレが思ってた以上に大変でした。

旭川の木工会社と作り始めていたのですが、持ってたメジャーが中国製(見える黄色のメジャーです)で、引き出したメジャーが完全に戻らない(途中で止まってしまいまして(苦笑)どうせなら国産の計器メーカーのメジャーでやりたいなーと思ってあちこち飛び込みで電話してみたのですが。

どこの会社からも小ロットで作るなんて話なので秒殺で断られまして。おまけに雑貨的な企画を計器メーカーかやる事なんてあり得ない的なことも言われ…(大メーカーの大商流な業界なのです)そのせいかリサーチした日本で売っている雑貨のメジャーはほとんどが中国製だった…でも、

何とか企画をのせたくてあちこち知り合いをあたってみて日本最大手の脚立メーカーの社長さんに相談してみたら…東京下町にある計器(メジャー)製造されてる工場さんをご紹介頂きまして、小ロットでも作って貰えることに!(長谷川社長ありがとうございました)

ここからが大変だったのは東京と旭川のメジャーをどうやって木製品に格納するのかという簡単そうに見えるけれど技術の違う話を合わせる事を電話ではうまくいかず、当時はネットで会議も無理、打ち合わせ機会を作るまで時間かかりました。(小ロットなもんで)都内で合流後、数分で解決しました(笑)

ようやく製造の目処が立ちましたが次は僕らの仕事へ。

大きさを決めるためにメジャーの中身にサイズを合わせて製造をするのですが、「手に持った時」と「机の上に置いた様」のバランスを取ることがむずかしく、なかなかサイズが定まりませんでした。

木の画像を貼り付けたデータを何部も何部もコピー用紙に出力して、展開図を作って、紙を組み立てて、サイズ感をチェックしていきます。

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もちろん紙なので、実際の「重さ」や「質感」とは程遠いですが、

手に持って使う想定で検証したり、女性のスタッフに持って試してもらったり、
自分のデスクのMacの横に置いてみたり、喫茶店でMacBookの横に置いてみたり、お気に入りの文房具と並べてみたり、 そうやって、たくさんのサンプルを作って試していくうちにおおよそのサイズが決まってきました。

ラフデザインを作って壊して。の繰り返し。

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サイズが決まると、実際にメジャーを入れたサンプル製造に入ります。窓やドアなどギミックのあるデザインを表面に入れてみるとどうなるか…モチーフやパターンなどグラフィックを表面に入れるとどうなるか…はたまた、ラッカー塗装して、カラーを入れてみるとどうなるか…などなど様々なデザインを試しました。

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最終的には、無垢材の方が広葉樹の美しい木目が活かせられるので表面には何も入れないことになりました。木雑貨市場で圧倒的な人気の「walnut(ウォールナット)」と、「ash(アッシュ)」質感と丈夫さが魅力で、世界中で古くから家具や楽器などに使用されている人気の素材です。

 …とここまで来て完成と思いきや、メジャーのツメ部分を避けるため、当初は家の形の裾にあたる部分をスパっと切ったような形にしていたのですが、これがどうも、安定が悪く、「家っぽくない」。(上の紙のサンプルの形状です)

しかし、ここをフラットにするとツメ部分が下に付いて、本体が浮いてしまう…。
悩んでいたところ、職人さんから「机に置くとツメが引っ込む」新しい構造の提案をいただきました。

思ってた以上に産地をまたいだ職人の連携で苦戦した企画でしたが、このようにして完成した「HOUSE MEASURE(ハウスメジャー)」でございました。

愚痴っぽくなりましたがネット社会が進んでいても製造の現場はまだまだ職人さんとの肉弾戦です(笑)

あなたの家にもう1軒家を建ててもらえたらなと。


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