H3ロケット4号機の打ち上げ、30日に再設定―万全を期すため部品交換
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月22日、26日に予定していたH3ロケット4号機の打ち上げについて、ロケットの第2段エンジンに問題が見つかったため、30日に再設定すると発表した。
JAXAによると、射場における打ち上げ準備中の機能点検で、第2段エンジンの燃焼室冷却バルブ(CCV)の作動時間が一時的に規定を超える事象が発生したという。
その後の機能点検で、この事象は解消したものの、原因となった部品や影響を受けた可能性のある部品の交換、類似した箇所の点検を行うことを決定した。その作業を行うための時間が必要なことから、打ち上げ日を再設定するとしている。
新しい打ち上げ予定日は10月30日で、打ち上げ予定時間帯は15時46分から17時30分に設定されている。正確な打ち上げ時刻は、打ち上げ2日前に決定され、同日開催の打ち上げ前ブリーフィングで発表される。打ち上げ予備期間は10月31日から11月30日まで確保されている。
JAXAは、今回の決定について、「打ち上げに万全を期すため」と説明している。
H3ロケット4号機は、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載し、静止トランスファー軌道へ打ち上げる。また、衛星の分離後には、将来の打ち上げ能力向上を見据えた、ロングコースト(長時間の慣性飛行)ミッションのためのデータ収集も行うことを計画している。
当初、打ち上げは10月20日に予定されていたが、H-IIAロケット49号機が天候不良による延期を経て打ち上げられたことを受け、26日に再設定されていた。
(トップ画像:打ち上げを待つH3ロケット3号機)
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