見出し画像

Netflix「梨泰院クラス」②:作品ラバーに贈る「クラス」の違う小ネタ

こんにちは、カイラです!

「愛の不時着」に並び、現在Netflix及び日本でも2大人気作品ともなっている「梨泰院クラス(이태원클라쓰)」をレビューしたいと思います。

今回は作品の中身にフォーカスした「前編①:不条理な世の中に立ち向かうヒップなサクセスストーリー」に続き、ドラマを見終わったイテウォンクラスファンの人々に送る、知ってるとより作品に浸れる小ネタについて書きたいと思います。直接的なネタバレが少ないので、まだドラマを見てない方でも楽しめます!ぜひドラマを見る準備運動としてご覧ください!

--------このレビューは、ごく一部ネタバレ含みます--------

1. 韓国におけるウェブトゥーンの底力

「梨泰院クラス(以下、イテウォン)」の原作はウェブトゥーン(웹툰/Webtoon)というのはご存知でしょうか?

Wikipediaによると、ウェブトゥーンとは「韓国発のデジタルコミックの一種」であり、スマホやPCで読まれるように徐々に世界的な人気を博したもの。画像3

ウェブトゥーン原作の先駆けとなった「ミセン(미생)」に始まり、「キム秘書はいったい、なぜ?(김비서가 왜그럴까)」「チーズインザトラップ」「助けて(구해줘)」「恋するアプリ Love Alarm(좋아하면 울리는)」「偶然見つけたハル(어쩌다 발견한 하루)」等、10-20代に人気のラブコメを中心に多く出ており、また多くが文字通り大ヒット作品です。

画像6

「W-君と僕の世界-」は筆者も大好きな作品の一つでした。その年の演技大賞を主演女優のハン・ヒョジュ(写真下、左)が受賞。

画像6

今回記事書くまでウェブトゥーン原作って知らなかった!こちらは「雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)」(こんなにフレッシュで美しい主演二人は今後あり得るのか…)

画像5

最近Netflixで公開した作品としては「RUGAL(루갈)」「サムカプ屋台(쌍갑포차)」があり、後者を個人的には楽しみにしています!

画像4

一時期、日本でもほとんどの映画が小説原作という不思議な時期がありましたが、韓国でも人気ドラマは昨今ほぼウェブトゥーンが原作。最近は日本でもLINEマンガはじめ一部、韓国語版/日本語版で原作が読めるので、興味のある人はぜひ原作から入ってみてくださいね。

2. 驚異のキャラクターシンクロ率

映画であれドラマであれ、どこの国でも必ず避けて通れないのが原作との違いや再現度の高さの議論です。もちろん、イテウォンも人気が高かったため、放送前はもちろん放送後もそのシンクロ率やどこが違うのか、が話題になっていました。

結論から言うと、めちゃくちゃシンクロ率高い!との評判でした。(厳しい韓国ではこの評価も珍しいかも?)

以下、「"クラス(格)"の違うシンクロ率」

画像1

放送前から主演パク・ソジュンの「イガグリ頭」は話題になり、中には「セロイカット」をする人もいたようです。

画像7

キャラクター一人ひとりがシンクロ率の検証をウェブ上で議論されたのですが、特に評価が高かったのがマ・ヒョニ(마현이)役のイ・ジュヒョン(이주현)。トランスジェンダーとして作品を語る上でも外せない大事な役どころですが、中身の演技だけでなく、中世的な外見でもNo.1のシンクロ率と話題になりました。

画像8

イ・ジュヒョン自身、映画をはじめ数多くのインディース作品でも演技をこなしているため、自然な演技はまるで本人かのようでした。

また、もう一人注目したいのが因縁の悪縁でもあるチャン・グヌォン(장근원)役のアン・ボヒョン(안보현)。
画像10

圧倒的な悪役にプレッシャーも大きかった彼は、バッドマンシリーズの「ジョーカー」を参考に役作りをしたそう。実際、作中で紫色のスーツを着て不敵な笑みを浮かべるシーンはまさにジョーカーそのもので、世間から「最も嫌われれる悪役」「韓国版ジョーカー」としてその存在感や演技に高評を受けました。

画像10

元々モデル出身で完璧なスタイルのため、作中のスーツシーンはとてもお似合い。普段はとてもお茶目なキャラクターで、現在はとても人気が高い俳優です。

3. ヒット支えた最高のOSTリスト

韓国ドラマでは日本と違い、OST(Original Sound Track)、いわゆるサウンドトラックも毎回ドラマごとに作品イメージに合わせて作られます。レビュー①でも書いた通り、史上最高レベルの名言が続出した本作ですが、同等にOSTもかなり人気が高かったです。

まず、これ抜きでは語れないたハ・ヒョヌ(하현우)の「石塊 (돌덩이)」。マ・ヒョニのストーリーにて「ダイヤモンド」に関する詩とリンクされ、歌詞の内容がクローズアップされました。かなりロック色が強く、ともすれば2020年と思えないような曲調ですが、この歌から抜け出せない人続出(笑)歌詞はまさにセロイの人生を描くような内容で、

「潰され、叩かれてもまた起き上がるだけ」「(俺は)砕けるほど、割れるほど、もっと強くなる石の塊」

とまさにロックンロールでヒップな歌詞。まさにドラマの本髄を表現しているような骨太な歌です。

画像15

ダイヤモンドの詩に関しては、放映後も「あの詩は?」と沢山検索され、スクショした人も続出。

画像16

次に、タイトル通り「よし、やってやるぞ!」と掛け声が聞こえてきそうなGahoの「始まり(시작)」。アップテンポながら着実な成功に向けての一歩を応援してくれるような歌です。
画像14

そして、主演パク・ソジュンと親交もあり、以前からドラマのOSTを提供するのが夢と語っていたアーティストBTSのV(キム・テヒョン김태형)も曲を提供。ドラマ後半に、とてもメロウな歌「Sweet Night」(タンバムというお店の名前と掛けてる)を提供しています。

画像14

OSTのため公式MVはないものの、BTSの世界的な人気もありYouTubeでの音源は本日7/8時点で最高3,200万PV。また、ちょうど本日、「Sweet Night」が103カ国のiTunesで1位となり、あのイギリス歌手アデルが5年間保有した記録を破ったというニュースが。自身の所属するBTSが「Black Swan」でグループとして最近アデルを破った記録を、男性ソロアーティストかつアジアのソロアクトとして初めて達成しました。そして何よりも、OSTのためこれまでも特段のプロモーションがなく達成されたという事実が驚異的です…恐るべし世界のArmy達。(ソースによって103カ国と104カ国の違いがありますが、ここでは103カ国とします)

画像15

最後に、セロイ&父との思い出や幼い頃の淡い気持ちを振り返る、キム・フィール(김필)の「あの時のあの子は(그때 그 아인)」もとてもセンチメンタル。「幼い頃持ってた夢は、全部実現しただろうか?」という歌詞が、深いボーカルと相まって切なくなる歌です。

画像13

OST常連のキム・フィールを筆頭に、OSTキラーとも呼べるボーカリスト達が沢山参加しており、OSTだけでも十分作品に浸れます。皆さんのお気に入りは何でしたか?私はSpotifyを時折聞いては、イテウォンの沼にハマりに行ってます。

ということで、今回は作品を盛り上げてくれた音楽や原作のウェブトゥーン、そのシンクロ率について書いてみました。いかがでしたか?

Thank you and addios!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?