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短編集

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「恋の残像」という、不燃性の糸に拘束される

「恋の残像」という、不燃性の糸に拘束される

学校帰り。夕方はいつだって混み合う交差点。都会で暮らし始めて一か月ちょっとが経ち、他人が他人に興味を示さないセピア色の世界にも慣れてきた。
ゴールデンウィーク前日。実家への一時帰省で、いつもの帰り道とは反対の方角を目指す。

離れた場所に目を向けると、同じ学科の彼が男友達と話している姿を見つけた。此処から百メートル以上の距離感。普通にトコトコ歩けば、五分以上は掛かると思う。もっとわかりやすく言えば

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