新ユニフォームのおさらい【オリックス篇】
新ユニフォームと言っても、今回は帽子納品業者の変更によるマイナーチェンジだ。それではオリックス帽がどのように変わるのかを書いていくこととする。
「関西の2番手」脱却へ
今回、オリックスの帽子を手がけることとなったメーカーはニューエラ社。この間、新ユニフォームのおさらい【巨人篇】の投稿内にも書いた通り、このメーカーは若者の間で絶大な人気を博しているので若年層のファン獲得という目的があることは確かだが、それにプラスして阪神との差別化を図っているのではないかと感じる。
早い話、オリックスが純粋に野球だけを売りにしていてもセの阪神には到底叶わないのだ。これは今まで関西を本拠地として戦った南海や近鉄、阪急といった球団が証明していることである。なのでオリックスは近年、アパレルや小物のグッズを幅広く展開しているのだろう。今回の帽子もその一環として考えるのが妥当と言えるのではないか。
肝心のデザインは…
やはりニューエラ社製のものと言うだけあって、今回の新帽子はMLBのようなデザインだなと感じた。側頭部、つまりコメカミの辺りにオリックスのエンブレムが入っており、つばにちょっとしたアクセントとしてつけられていた金色のラインがなくなったのだ。まさに「本場さながら」のデザインとなった。
特筆すべきはつばが少しカーブしたものからいわゆる「平つば」になったこと。これはエースの山本由伸が曲がっているものを真っ直ぐにし直すほど拘っている部分ということだ。彼は来季からのMLB移籍を目指しているということもあって、送り出すのに相応しいこの上ないものとなっただろう。
残念な点
今回、残念だった点が2つ。まず1つは、オリックスのエンブレムの反対側に「メルカリ」の広告がつけられている点だ。広告は各球団の「生命維持装置」と言っても過言では無いので仕方の無いことだが、ファン向けのレプリカにはつけない方がいいだろう。これは新グッズが販売されてからの楽しみとすることとしよう。
もう1つはまた1つ国内メーカーを使う球団が減ってしまったという点だ。昨季までオリックス帽を作っていたデサントは老舗なので、日本人にあった素材、日本の機構にあった機能性は熟知しているはずだ。それを捨ててまで、海外製品を使うということはやはり国内スポーツメーカーはファッション性という分野で大きく遅れているということだろう。スポーツウエアを生活の中で着用することが認められる「アスレジャー」という風潮が広まっている中で、これは非常に寂しいことである。こうした分野に尽力して欲しいものだ。
最後に
この変更には驚きと同時に、オリックスの本気が伺えるものである。これにて、三賀日特別企画はお開きとさせていただく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?