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巨人遊撃手問題

 中日の遊撃手がかなり深刻であるが、巨人の遊撃手もまた深刻である。開幕カードとなった中日との3連戦では、3戦とも坂本勇人がその座に就いたものの打撃成績は10の0で拙守も目立つ状況である。今回は、巨人の遊撃手は坂本のままいくのか、はたまた別の人材を登用すべきかを書いていく事としよう。

坂本は他のポジションを

 遊撃というポジションは敏捷性と縦横への身体の調整力をかなり必要とする。従って、体力の衰えによって他のポジションよりも著しく能力が落ちてしまうと言っていいだろう。かつて守備で名を馳せた名遊撃手たちも、30代の中盤でガタンと衰えてしまう選手が多い印象だ。坂本という選手は不世出のスター選手ではあるものの、時間の流れには逆らえないのだ。

 おそらく、坂本は今後どこかのポジションへコンバートされ、そこでレギュラーを争うことが予想される。しかしながら、内野手の他のポジションに目を向けてみると一塁手の中田翔以外は岡本和真、吉川尚輝といった働き盛りの20代中盤から後半の選手が鎮座しているがためにポジションを空けるとなると今後の抗争に影響が出ることは目に見えているのだ。従って、彼のコンバート先は一塁手か外野手と予想する。それでは、坂本に代わる正遊撃手候補の2人にハイライトを当てよう。

中山礼都か門脇誠を

 現在、この2人は共に一軍のベンチにいるが、思い切ってこの2人のうちのどちらかをレギュラーに抜擢して欲しいのだ。

 両者ともに俊足、強肩を活かしたダイナミックな守備が持ち味の選手ではあるが、打撃のスタイルが全く異なると言えるだろう。まず、中山は俗に言う「巧打者」だ。中日の大島洋平のように三振が極めて少なく、低く強いゴロを打ち野手の間を抜く打球を打つことが持ち味である。また、場合によってはチーム・バッティングのできることから使い勝手の良い選手のように見える。1番か2番に据えることで持ち味を発揮するだろう。

 次に、門脇は新人ながらと言うべきか、新人だからと言うべきかは分からないが、大味なスイングから飛球を打つ選手である。彼は前述の中山とは逆に、下位打線に置き自由に打たせることで真価を発揮するのではないか。

最後に

 巨人は今まで、坂本を発奮させる為の「かませ犬」のような形でドラフトやFAから遊撃手を獲得してきたが、その坂本もすっかりと「老犬」となってしまったというわけだ。世代交代は古今東西あらゆるものに必要不可欠、ここで後進が台頭しない限り、盟主巨人軍の未来はないだろう。

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