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【D】今季の台風の目は「新しい中日のリーダーズ」

新年明けましておめでとうございます
旧年中は当ノートをご愛顧頂きありがとうございました
本年もよろしくお願いします

 三が日は震災、航空機火災、商店街火災と大変な幕開けとなった令和6年。そのような中で、やはりNPBを初めとしたプロスポーツは日本を活気付ける希望となって欲しいものだ。我が贔屓の中日は、昨年、一昨年と2年連続の最下位という苦境に立たされているが、新しいスター選手が産まれつつあるので、今回はそんな期待の星を投打に2人ずつあげることとしよう。

髙橋宏斗

 昨季はWBCに招集され、トラウトやベッツといったMLBの一流選手たちに圧巻の投球を見せた髙橋宏。シーズン中では援護がない中で7勝を挙げ、規定投球回を達成するなど活躍を見せ、何とかローテーション投手の仲間入りを果たした。新時代の中日投のリーダーは間違いなく彼である。

 そんな彼ではあるが、今季は2桁と言わず最多勝を争う活躍を見たいものだ。それを達成するためには2つの課題をクリアする必要がある。まず1つは、球数を抑えること。彼の奪三振能力は非常に秀でたものがあるが、じっくりと勝負して奪った三振も、初球を打たせたゴロアウトも同じアウトなのだ。ピンチではない場面では、コーナーに投げて打ち取るという「大人振る」投球を見たいものである。

 2つ目の課題は変化球。これは1昨季から当ノートで散々取り上げた話ではあるが、やはり1登板で何巡も打者と対峙する先発投手は他球種を投げ分けなければ徐々に合わされてしまうもの。昨季も均衡を守ったまま終盤へ突入し、相手打者が見慣れたところで通出される場面が多々見られた。ここを克服するためには、やはり直球とフォークボール以外の変化球を磨いて欲しいものだ。個人的には、縦割れのカーブを磨くべきであると感じる。フォークボールと同じ落ちる球ではあるが、軌道が全く違ったものだ。カーブは1度ポンと浮き上がってから落ちるが、フォークボールは直球と同じ軌道からカクンと落ちる。これを投げ分けることによって、単調な投球を克服できるはずだ。そうなれば2桁勝利だけでなく、タイトルも夢ではないだろう。

梅津晃大

 この投手は故障も癒え、ようやく大リーガー級と言われた才能を開花させる時が来たと言った感じだろうか。何せ投手育成に定評のある与田剛前監督が惚れ込んで指名した逸材だ。遅咲きとはなるが、ようやく五体満足でシーズンを迎えられる準備が整ったのだ。

 彼は一昨年まで、持っている馬力を考えると非常に華奢な体であった。自動車に例えると、軽自動車にスポーツカーのエンジンをつけたような不安定さがあり、いつ故障してもおかしくないと言われていたのだ。そして案の定、肩と肘を故障したわけだ。そんなリハビリ期間中に、うんと身体を大きくした彼は期待ができる。来季は慎重に使われるだろうが、それでも貯金を作ることが出来る投手になって欲しいものだ。また、投球内容の話をすると中日の日本人選手では初めてとなる160キロにも期待しようではないか。

岡林勇希

 来季から背番号を1に変更。外野手の背番号1といえば、攻守走全てにおいて完璧な選手が多いイメージだ。中日でも、前任の背番号1である福留孝介氏はそのような選手であった。

 背番号を身軽にした岡林に期待することは、盗塁数である。昨季は12個。1昨季の24個からは半減である。岡林の脚力や野球センスを考えると、30、40と数字を伸ばさなければならない選手である。彼が盗塁を仕掛けていくと、自ずとそれを阻止せんとする相手バッテリーは高めの配球になり、次の打者が打ちやすくなるという効果もあるだろう。今年の阪神打線がまさにそれである。その切込隊長である近本光司のような1番打者を目指して欲しいものだ。

村松開人

 今季は辻本倫太郎、津田啓史という新人の二遊間選手に注目が集まるだろうが、個人的に1番二遊間のレギュラーと思う選手が村松である。彼は今季、一軍昇格直後はシャープで勝負強い打撃をしていたが、後半はへばってしまった印象だ。

 彼は昨季、膝の故障と向き合いながらのプレーが続いていた。守備でも少し庇うような仕草が見られ、それが失策に繋がっていた印象だ。しかしながら、秋冬のフェニックス・リーグや台湾ウインターリーグではそれを感じさせないような華麗な守備を見せており、シーズン中の二塁手とは違う遊撃手を無難にこなしていたので来季は期待できるだろう。打撃面でもシャープさに加え、力強さが加わっていたように見えた。来季は二遊間のどちらかでどっしりと構えて、打率3割を期待したいものだ。

最後に

 中日の愛称はドラゴンズ。干支が辰なので、自然と期待してしまうものだ。数年後の黄金期を見据えたチーム作りをしているのは目に見えているが、Aクラスはやはり、「そのうちじゃなくて今すぐがいい」だろう。

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