中日ドラフト回顧
※ブログ名を改名致しました。書く内容は全く変わらないので、今後ともよろしくお願い致します。
公言しないスタンスであった中日がまさかの前言撤回で迎えた昨日のドラフトであったが、アルバイトと丁度時間が重なり更新が送れたことをお詫びする。今回は、中日の指名した選手にハイライトを当てる。
沖縄悲願の大卒選手仲地礼亜
本土復帰から50年、初めての沖縄県の大学出身者でドラフト指名を受けた選手となったのがこの仲地である。九州大学野球連盟がどのくらいのレベルで、どのくらいの成績を収めるといい選手なのかは分からないが、全国大会での好投を見る限りプロでの活躍が楽しみになる、中日を背負って立つような選手になるのではないかと思う。
全国大会で名城大に投げた試合を見たら、この投手は非常に中日が好きそうな選手である。綺麗な上手投げから、伸びのある球をストライクゾーンに投げ込むザ・本格派といった選手だ。魅力的に感じたのは制球力。どの試合の映像を見ても、高低の間違えがない。これにはびっくりした。現在一軍で活躍しているプロ野球選手に例えるのならば、日ハムの伊藤大海といったところか。読谷村出身で、北谷町の少年野球に属していたと言うので一、二軍のキャンプ地は両方地元なだけに、まずはそこで目立って欲しい。
2位村松開人、6位田中幹也で二遊間を
立浪和義監督が常々に口にしていた、センターラインを守ることができる守備が長所の選手を2人獲得した。特に田中は1巡目で名前が消えると思っていたので、嬉しい限りだ。一説によると、彼はドラフト上位がなければ社会人野球に励むことが内定していたようだが、そのチームの正遊撃手が指名漏れしてしまったことで亜大などの各方面と話し合って急遽下位での指名が決まったようだ。真偽は定かではないが、こうした話を聞くとやはり立浪監督は故・星野仙一監督の英智を引き継いでいると言っていいのではないか。
話を戻すと、この2人で二遊間のレベルアップをして欲しいと思っている。近年は京田陽太、阿部寿樹がそれぞれ正遊撃手、二塁手に君臨していたが、今季は両者共に精彩を欠くプレーが目立ち、シーズンを通して二遊間が固定できなかった。土田龍空の台頭はあったものの、なかなか彼と同じかそれ以上のレベルで守る事が出来る若手選手がいなかったのでセカンドは石垣雅海、溝脇隼人らが併用される形であった。立浪監督は解説者時代から、強いチームづくりにはバッテリーの含めたセンターライン、特に二遊間の固定が必須だと言っていたことを踏まえても、この2人がレギュラーを奪取したり、ベテランの定位置を脅かすことこそが古豪中日の復権の鍵を握っているというのは過言では無いはずだ。理想はアライバコンビのように、この2人のどちらかと土田龍空が二遊間を組み、何年も固定することだろう。
下位で便利屋を2人
中山遥斗ではなかったが、僕の予想通り下位指名で複数のポジションをこなせる便利屋を2人獲得した。5位の濱将乃介は遊撃手と中堅手を、7位の福永裕基は二塁手と三塁手を高いレベルでこなすことができるようだ。
驚いたのは濱だ。独立リーグで58試合の出場で、37盗塁を記録している俊足が光る選手のようだ。育成3位の樋口正修と共に、中日では初めての独立リーグ出身野手だけに、来季はこの2人の動向を注目して見ようと思う。理想は代走からの守備固めというポジションを確立すること。前述の田中、樋口を含め、今季のドラフトでは身体能力の高い選手を獲得するソフトバンク風の指名となった。
2位以降の投手3人は素材型
高卒の左腕投手を2人獲得。大野雄大、小笠原慎之介に次ぐ左腕がなかなか出てこないので、この指名は納得というか必然だ。
まず、3位の森山は昔ながらの本格派左腕だ。柔らかく、強い上半身で投げるフォームは今中慎二元中日コーチの現役時代のようだ。146キロと左腕投手にしては十分に速い速球に加え、100キロ台のカーブで緩急をとる投球は芸術的だ。体づくりができていれば、小笠原慎之介のように1年目から一軍の先発を全うできるのではないか。
そして育成1位の松山晋也は支配下での指名があると思ったが、実績がないのでここまで残っていたのだろう。4年生で豊かな才能を開花させた、投手版ブライト健太と言えばいいだろうか。投げっぷりのいいフォームから直球は150キロ中盤を記録する、スペックだけ見たらドラフト上位の選手である。
育成2位の野中天翔はまさに隠し球だ。3年夏の予選では、12と1/3の投球回で19個もの三振を奪った好左腕なのだ。高校時代の監督によると、非常に気の強い投手のようなので楽しみである。じっくりと長い目で見たい選手だ。
最後に
与田剛前監督時代の3年間とはうって変わり、昨季、今季は即戦力のドラフトとなった。来季、いきなり開幕スタメンで新人が見られるかもしれない。
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