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【D-C】髙橋宏斗の鯉料理

 今季の広島は髙橋宏に苦しめられ続けている。3試合で2勝無敗。なんと今季初登板から23回連続無失点だ。今回は、今季なぜ髙橋宏が好調なのかということと、個人的な期待を書いていこう。

好調の要因

 好調の要因は「自分のフォーム」を見つけたことだろう。昨季までと比べて、テークバックの際に体重を一塁側に掛けている。これによって球を上から叩けるフォームになっているので、彼の弱点だったシュート回転が薄まったのではないか。中日では柳裕也も同じような投げ方だ。また、リリースの際に身体が左足から一塁方向に流れる癖も改善されつつある。これが功を奏しているのか、「投げた瞬間にわかるボール球」はほとんど無くなっている。山本由伸投法で大崩した後にこの修正力は素晴らしいの一言だ。

 また、前述の通り制球力が良くなったので、それに並行して使える変化球が増えたこともワンランク上の投手になった要因の一つだ。昨季までの彼といえば、追い込んだらフォークボールの一辺倒。この球が決まらなければ先発投手としての役割を果たすことさえも難しいと言う投手だったが、今季はカーブやスライダーでも勝負できると言う点が素晴らしのだろう。

エース不在の中で

 今の中日といえば、いい投手はいるもののエースはいない。柳裕也、小笠原慎之介は精彩を欠き、大野雄大は昨季肘を故障してから不甲斐ない。梅津晃大は肘靭帯損傷という既往歴から無理をさせられない状態であり、涌井秀章は頑張っているものの5年、10年と計算できる状態ではい。となれば、中日投手陣を背負って立つのは髙橋宏以外いないという訳だ。

 僕は昨日の試合で彼がエースになってくれると信じたい。それだけの迫力を感じる投球であった。今季はここまで、一軍昇格後はほとんど中6日のローテーションで回れているので、ローテーション投手にはなったのだ。ただエースと呼ぶにはまだ物足りない。「未来の」という肩書きをつけるとエースなのだが、彼ももう4年目。その肩書きは弱い中日と共に捨てて欲しいものだ。

最後に

 恐らく、涌井の後の20番は彼だろう。今までの中日球団史にはなかった地元出身の絶対エースへの階段は、残り数段といったところだろうか。

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