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【YB】どうする横浜

 大河ドラマ「どうする家康」も豊臣秀吉が倒れ、もうそろそろクライマックスに向かっていくだろう。NPBもクライマックスシリーズのファーストステージが終わり、横浜が敗退。敗退と同時に来季の陣容が大きく変わりそうだという一報が入った。今回は、そんな横浜に訪れたチーム存亡の危機について書いていくこととしよう。

大きすぎる数字「396と2/3」

 396と2/3と聞くと、なんの数字か分からないだろう。これは、今永昇太がMLBに挑戦し、バウアー、石田健大が流出した場合に他の投手たちで賄わなければならない投球回数のことだ。もしも、昭和30年代の大洋ホエールズを支えた故秋山登氏が令和のこの時代に蘇ったら、1人で賄えるだろうが、現実はそう甘くない。「ただ投げさせるだけ」ならば、二軍の選手を一軍に上げて事なきを得るだろうが、この3人の投球回数、自責点から合計防御率を割り出すと3点台の前半。このクオリティでこれだけの投球回数は二軍の選手では補えないだろう。FAで加藤貴之、山﨑福也を狙っているようだが、この2人を奇跡的に獲得できたとして、彼らの投球回数を合計しても293と2/3回。元いた3選手の合計よりも100少ないのだ。

 では、どのようにしてこの膨大な投球回数を補おうか。結論から言うと、補えないのだ。従って、この空いた枠に二軍で鍛練を積んでいる若手投手を登用すべきなのだ。横浜はどこか、投手を大事に育てようとしすぎて一軍での出しどころが分からなくなることがある。小園健太や、松本隆之介、髙田琢登といった素晴らしい素材は沢山いるので、我慢して彼らを登用して欲しいものである。現在、3連覇のオリックスを支えている山本由伸や宮城大弥は、高卒の2〜3年目ほどの間に大胆な一軍登用をして開花した。それが一概に正しいという訳では無いが、横浜も若い投手を育てるという気持ちで、例えば打たれてもいいので責任投球回の6回は必ず投げさせるといった起用をすべきではないか。

戸柱恭孝流出は逆に…

 横浜の受難は投手陣だけではない。捕手の戸柱恭孝もFA移籍の可能性があるのだ。戸柱といえば、ラミレス監督時代の大躍進に貢献した主要メンバーの1人。打てる捕手ということもあり、宣言をすると市場での価値は凄まじいものだろう。

 ただ、これに関しては若手にとって大きなチャンスだ。前述の3投手退団が退団したら、これもまた若手投手達にとってはこの上ない朗報となることだろう。横浜には、楽しみな捕手が2人いる。1人は山本祐大。来季26歳と、少しレギュラー奪取へ足踏みをしている印象が強いが、肩の強さと送球の安定感はセ・リーグの捕手でも上位なのではないか。犠打を転がすのも上手く、打てずとも打線を繋げられることも強みの1つだ。もう1人は来季が高卒2年目の松尾大河。鳴り物入りで大阪桐蔭高からドラフト1位で横浜に入団。強肩強打の捕手らしい捕手で、二軍でも本塁打を7つ記録した。高卒ルーキー、それも捕手と考えたら凄まじい記録である。将来は谷繁元信氏のように、2割2分ほどでもいいのでまぐれ当たりの20本塁打を期待できるのではないか。

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