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乱打戦の末、日ハムに惜敗

 キューバ代表との親善試合からの2連敗。ここに来てチームに疲れが溜まっているのではないか。今回は、そんな日ハムとの練習試合から見えた光明と課題を書いていくこととする。

福谷浩司の返り咲きはあるのか

 先発は11年目になり、ベテランの域へと入っている福谷。ただこの福谷が2本の本塁打を喫し4失点と乱調であった。かつての豪速球はなりを潜め、高めに浮いた半速球を通出されてしまうという昨季と同じような内容でかなり厳しいものを感じた。

 ただ、僕は彼の返り咲きに期待している。速球が衰えてしまった今、彼の持ち味である小さく曲がるスライダーを効果的に使い、打たせて取る軟投派へとモデルチェンジするともう一花咲くのではないか。同僚の松葉貴大を右投手にしたようなイメージで、ローテーションの穴を埋められるような実力はあると感じる。モデルチェンジ成功の鍵は抑え時代や令和2年にカムバックした当時のような速い球を高めに投げて空振りを取るというスタイルを追い求めないことだろう。「教授」と呼ばれるほどの頭の良さを持っているので、十分に打たせて取る投球をすることができると感じる。

福元悠馬、正一塁手へ赤丸急上昇

 昨季不本意に終わったビシエドの調子が今キャンプでもなかなか上がらないことから、後継者争いが活発となっている一塁手に大卒2年目の福元が名乗りを上げている。彼はピカイチの勝負強さと選球眼を兼ね備えていることが魅力的だ。

 このnoteにも数度程書いたが、彼の魅力は「三振しない」ということだ。これは大商大時代の成績を見ても明らかなことであり、ミート打法のセンスは中日でもトップクラスなのではないかと感じる。一塁手の守備も無難にこなしており、ビシエドの守備固めとしても期待が出来そうだ。ただ、彼がスタメンに名を連ねる時は正念場と言えるだろう。代打などのここ一番で取っておきたい切り札だ。

一塁手・アルモンテは…

 福元と共に外野手から一塁手への本格挑戦をしているのが復帰したアルモンテだ。この選手は小柄な両打ちながら、鋭いライナー性の打球を広角に打つことができる正真正銘のスラッガーである。

 立浪和義監督がこの選手を何としてでも使いたいことはインタビュー等から見て取れる。実際、彼は次の打者を意識した繋ぎの打撃をすることが出来れば、核が不在となっている時には主軸として試合を決めに行く打撃をすることも出来る「打のユーティリティ・プレーヤー」なのだ。ただ、一塁手としての可能性は悲しきかな感じることができないのだ。昨日の試合でも無人の一塁へと送球をしてしまう場面が見受けられ、普段のグラブ捌きを見ていてもどうしても人の送球を捕る一塁手には見えないのだ。この選手はやはり、外野手で競わせるべきだろう。

最後に

 終盤の追い上げには光るものがあった。オープン戦開幕まで残りわずか、少しでもいい状態に仕上げて欲しいと願うばかりだ。

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