【お知らせ】青い花微笑むとき〜ウミネコ童話集参加作”真夏の四ツ辻”に咲いたご縁
noteに戻ってしばらくは詩を中心に楽しもうと思っていましたが、TLに流れてきた内容に惹かれ、書かせていただいた大人の童話。
固定の「自己紹介」にも書きましたが、執筆の始まりは児童文学枠だった私。童話と聞くと心が震えてしまうのは相変わらずですが、気がつけば向かう先は”純粋なる幼子”ではなくて”純粋なるものに憧れ続ける大人たち”、それも幻想的耽美的な傾向で。
なので少々「童話」からは遠ざかっていたのですが、大人向けでもいいという素敵なお誘いに奮起し、久々に書いて満足したというわけです。さらに思いもよらなかったご縁もあり、なんとも感慨深い経験となりました。
ウミネコ文庫さんから挿絵のお話をいただいたと聞いて、すぐに伺ったhohoさんのアカウント。優しく柔らかいのに、まっすぐ伸びた背筋のような心地よさを感じる色たち。綴られた記事で見つけた悲しみを乗り越えた先で彼女の心が求めるもの。ああ、きっと私の心の底にあるものもわかってもらえる、と図々しくも思ってしまいました。結果、それ以上に気持ちを汲み取っていただき、ただただ感謝しかありません。
私は、早くに兄と呼んだ人をなくすという経験から「死」というものを前面に押し出すのが苦手だったりします。その一言で本当に言いたいことが見えなくなるような気がするからです。
でも、何年に一度かはそんな関係を書いてしまう(今作もそう)。その度、まだ立ち止まっているのかと思ったりもしましたが、そうではなく、『もう自分は大丈夫なんだ』と確かめていることに気づきました。その向こうにあるものを望んでいるのだと。
まあ、そうして安心している時点で、やはり弱いままなのかもしれませんが、それでも今を笑っていられるのだからきっと幸せなのです。
今回、内容に合わせ花を描いてくださったhohoさん。挿絵は白黒ですし、物語の中の花は白ですから、読んでくださる方はきっと白い花を想うでしょう。けれどそっとプレゼントしていただいたのは……青い花でした。
hohoさんの色はどれもとても魅力的ですが、私は特に青が好きです。単に青好きだからというわけではありません。青にも色々ありますから。私の求める青がhohoさんの中にあった、それが一番しっくりくるのではないかと思います。だからたまらなかった。青が胸に沁みて沁みて。
noteで仲良くしてくださる皆さんにもすぐに見せたかったのですが、校正に時間がかかってしまい今になりました。バタバタする時期ゆえに作業は緩慢、けれどあれもこれも気になる! 期日を前に焦りに焦りましたがようやく。いや、まだまだ完成とは言えないかもしれませんが、このくらいにしておこう、そう思えました。現時点では及第点かな? ほっとしています。(差し替えましたのでお時間ありましたらぜひ)
大切な物語を、心から分かち合えるhohoさんと出会えて、一つの形に仕上げる。また一つ、私も越えて行けたかなと思います。一人ではできないことが詰まったこの本は宝物。ウミネコさんの綺麗な綺麗な童話集の表紙を前に胸が踊ります。手に取る日が楽しみでなりません。
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