LDC Meet The Media:第11回『MERY』
皆さま、こんにちは。CCI Lifestyle Digital CONNECTです。
今回はLDCがとっておきのコンテンツメディアを紹介していく新連載、『LDC Meet The Media』の第11回目となります。
本連載ではLDC編集部にてコンテンツメディア様へインタビューを敢行し、メディアの魅力、ユーザーへの影響力、有効な広告活用を紹介いたします。
第11回目のゲストとして、『MERY(メリー)』の統括編集長でもある平山様にお話を伺いました。
「Z世代マーケティング」「ショート動画」など、トレンドのキーワードに関する情報が満載ですので、ぜひご一読ください!
<ゲストプロフィール>
単なる「メディア」ではない?現在の『MERY』のビジネスポジションとは
これまでに様々な変遷がありましたが、現在の『MERY』は、女子の共感を集めるキュレーションメディアという形にとらわれず、「Z世代向けのマーケティングを支援する会社」というポジションにリニューアルしています。
総フォロワー数175万を誇るSNSを中心とするメディアに加え、インフルエンサーやクリエーターが所属するMERYコミュニティを運営していたり、また、Z世代の研究を行ってWEBサイトで発信していたりもします。
仕事でZ世代について知りたいと感じている方々向けに楽しく、ゆるりと、Z世代に詳しくなれる情報を発信しているというのも、これまでの変化の一つです。
Z世代のことを知るようなきっかけ、インプットになるような場になればいいな、という思いで作っています。
やはり中心はZ世代と言われている方々で、ただどちらかというと、10代というよりは20代の、特に大学生から社会人3年目ぐらいの方々がいちばん多いという印象です。
Z世代と聞くと、なんとなく個性があってキラキラしている新人類というような印象があると思うのですが、もちろんそういった面もありつつも、実態としては、日々自分を顧みながら「もっとこうだったらよかったな」とか、「でもあまり悩み事は人に言っちゃいけないかも」とか、「ちょっとした工夫をしっかり自分のものにしていこう」といったように、きちんと考え、努力されている方が結構いらっしゃるんです。
そういった努力家な方や、日々の工夫をきちんと考えている方が、実はZ世代のど真ん中だと思っていて…。
まさにMERYのユーザーのみなさんにもそういった傾向がありますね。
『MERY』は、そのような方々に対し、「これを自分の生活に取り入れてみようかな」、「こういうところに行ってみようかな」という自分をアップデートできるようなプラスアルファのコンテンツをアウトプットさせていただいています。
ショート動画はバズの巣窟!ヒットさせるためのポイントやトレンドを聞いてみた
数年前にTikTokやInstagramのリールが流行ったことをきっかけに、今ではショート動画が情報収集の中心になっていますよね。
MERYではこのショート動画に力点を置いて日々コンテンツを発信しているので、それに伴って、『MERY』へのエンゲージメントやフォロワーも増えています。
先ほどお話しした「日々の工夫」とも繋がるのですが、最近で言うと、ライフハック系の動画が非常に人気です。日々を楽しく、生活を明るくするとか、その中での工夫がこう生きてくるとか、そういったものですね。
また、InstagramもTikTokも、中のトレンドが本当にどんどん変わっていて、その時々で言葉にできないトレンドがあるというのが大きなポイントかもしれません。
需要なのは、ユーザーのスマホの中で起き始めているトレンドを捉えることです。
我々は、パーソナライズされたタイムラインの中で無意識的に見るもの見ないものを判断している状態なので、手を止めてもらうには、興味の範疇にあるネタのセレクトと、なんだか心地良い・唆る雰囲気の世界観を兼ね備えておくことがマストです。
その上で、反応を上げるための余白を用意する。ここで言う余白とは、あえて入れるNGシーンなどのツッコミどころや、問いかけ系のナレーション、あえてのブツきれ感などを指します。
もう少し具体的に説明すると、次の4要素で構成される動画にすることが、最近のトレンドに最も近いと考えます。
「無意識に手が止まり(=ネタ)、何度か見ているうちに(=世界観・リズム)、自分事化されて(=余白)、意識的に反応してしまう(=好意的反応)」です。
これらの4要素を図式化すると下の図表のようになり、
「ネタ × 世界観・リズム + 余白 = 好意的反応」というイメージでリーチが広がり、バズに繋がっていきます。
興味深いところがあるとすると、Z世代は「タイパ重視」(自分の時間をいかに有効的に使えるか)の人が多く、だからこそ、こうした数秒~数十秒で完結するショート動画が流行ったのですが、最近では、秒数が短い方がいい、長い方がいいということではなく、コンテンツの特性に合わせたちょうどいい長さをつかむことができていれば、短くなくても再生回数も伸びるようになってきています。
大切なのは、興味を持って何かしらの反応を視聴者からもらえるか?
それは何度も繰り返し見たくなることもそうですし、いいねや保存、シェアやコメントなど様々な反応を含めてインタラクティブなつながりを生むことでリーチも広がっていき、再生回数が増え・・という好循環が回りはじめます。
『MERY』ならではのところだと、やはり「いかに工夫して生活をより良くできるか」の部分が大事なので、実際に取り入れてもらえるような内容にしていくことがいちばんのポイントでしょうか。
その生活にいかに滲ませながらコンテンツを提供できるか、という点を重視しています。
■ 事例1
少し前の事例になりますが、『MERY』にいるZ世代の女性社員が企画したコンテンツの中で秀逸だなと感心したものがあったのですが、それがこちらの「【保存版】ボロボロにならない🍴ケーキを綺麗に食べる方法🍰」です。
ミルフィーユやタルトケーキを綺麗に食べるのって実は難易度が高いと思うのですが、ここにフォーカスして、きれいに食べたり切り分けたりするコツを紹介する動画になっています。
日々の何気ない動作を素敵に変えるということを根底とした、新しい切り口でした。
■ 事例2
他にも、万国共通の生活課題の解決策としてTikTokでバズったのが、絆創膏を綺麗に貼るための裏技を紹介した動画「このひと手間で剥がれにくくなるよ🩹」です。
コメント欄がほぼ外国語で埋まるほど、海を越えて視聴数が伸びていったコンテンツの良い例ですし、トレンドであるライフハック系ということで、指に絆創膏を貼るときはこうしてみようと想起させるような内容になっていると思います。
■ 事例3
最近では、「一瞬で可愛いが作れる手ハートポーズ3選💛」も、あえてテキストを入れ込まない構成にしたことで、海外の方も含めてシェア数が伸びて、結果的に再生回数も伸びた動画です。
広告だけではない、クライアントに寄り添ったマーケティング支援を
まず前提として、現在の『MERY』はTHEメディアというところから少し幅を持たせ、マーケティング支援という立場でやらせていただいていますので、コンテンツメディアならではの純広告や記事タイアップといった広告商品の提供はもちろんですが、そこに留まらない支援をさせていただいています。
例えば、『MERY』ではインフルエンサーやクリエイターのコミュニティをもっていますので、そういった方々と協力しながら行う施策も増えてきていますね。
最近は、お問い合わせいただいている広告主様の業種が広がってきていると感じてはいますが、やはり美容系の商品訴求ですとか、Z世代向けの新商品を出すとか、そういったタイミングでご相談いただくケースがとても多いです。
その際には、メディア上で完結する企画だけではなく、例えば共同で商品開発をしたり、インフルエンサーを巻き込んだりといった、プラスアルファのプロモーション設計を行っています。
代表的なところで言うと、TikTokやInstagramのアカウント運用もやらせていただいております。なかなか投稿が伸びないという課題をお持ちの企業様も多いと思うのですが、そういったSNS周りのサポートは『MERY』の得意分野と言えると思います。
また、クリエイティブ支援(モデルアサインや撮影、制作など)の面でも、一部クライアント様に長期で継続いただいていたりしますね。
それぞれの企業様の課題に寄り添った支援をさせていただいております。
『MERY』が目指す今後の姿、展望とは?
これまで紆余曲折ありながら、現在の形にたどり着いた『MERY』ですが、昔から変わらず、20代の若い女性たちがずっと一緒にいてくれるという状態には本当にありがたく思っております。
そういった女性たちの日々が少しでも良くなるお手伝いができるようにという観点は、これからも持っていたいです。
一方で、メディアとしての影響力はもっと広げていけるはずだと考えています。情報をきちんと繋ぎこめる信頼性というところは注力したいですし、抱えているインフルエンサーコミュニティとの活動の中で、共に挑戦し、共に登っていくような状態を作りたいです。
メディアオリエンテッドなビジネスモデルというのはなかなか厳しい部分もあるとは思いますが、そこへのプライドも持ちながら、いかに本質的な課題に対してサポートできるような会社として育っていくか、そういった部分とても重要だと考えているので、新しくて画期的な企画であったり、本当にユーザーに必要とされているようなプロモーションであったりを生み出していくことに、強くチャレンジしていきたいと思います。
いかがだったでしょうか。
LDCでは今後もとっておきのコンテンツメディアへのインタビューを行い、皆様へ発信してまいります。
具体的な広告プランニングのご相談などは下記までお問合せください。
筆者:田中 志歩