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【CCHパートナーズ会員限定】C&CH見学会 Meet up!同善病院 開催レポート

こんにちは。C&CH協会事務局です。
2024/7/22(月)は初めての試みとして、「C&CH見学会 Meet Up 同善病院」を開催し、CCHパートナーズのご参加者に同善病院・同善会クリニック(東京都台東区)の見学をしていただきました。(今回は病院のスペースの関係で定員20名とさせていただいたために、一部の方にはお断りして申しわけありませんでした)
今回はその開催レポートを参加者の感想コメントも交えてご報告いたします。


当日は9:30に集合していただき、同善会クリニックの2階にある会議室を使ってスタートしました。


9:50-10:40 同善病院2年間の歩み・見学の見どころ

今回の見学会の目的は、同善病院がコミュニティホスピタルへの転換に取り組んが2年4ヶ月間をご紹介することでしたので、その先頭に立ってリーダーシップを発揮されてきた小笠原雅彦医師の講演からスタートし、コミュニティホスピタルとして重要にしてきたこと、苦労話なども含めた軌跡についてお話しました。特にコミュニティホスピタルとして掲げている3つのValueである「総合診療(健康づくり)」「教育(人づくり)」「地域包括ケアシステム(まちづくり)」についての実践について。そして、プロダクトアウトではなく、マーケットインの医療を意識されていたという話を強調されていました。


10:40-12:30 在宅/外来/病棟/地域活動を巡るツアー

続いて、参加者を4班に分けて、クリニック(外来)と病院(在宅医療・病棟・地域活動)の見学ツアーを行いました。在宅医療センターでは、診療効率を最大限に上げる各種の工夫をご紹介。外来・病棟でのカイゼン活動、地域活動では、実際に地域住民の方にもお越しいただき生の声を聞いていただきました。同善病院は決して新しい、立派な建物ではないのですが、比較的若いスタッフが活き活きと働いている様子を見ていただけたと思います。


13:00-13:45 DX、会議体、制度変更など「組織再編」について

昼休みを挟んで、後半はテーマ別に各取り組みの責任者による講演を4本企画しました。
1本目は、同善会の事務局長務める当協会の理事の草野から、同善病院2年間バックオフィスとしてどんな取り組みを行ったかをご紹介しました。すべての部門をシームレスにつなぎ、職種ごとの組織を大事にするために取り入れたマトリックス組織について紹介するとともに、院内の教育制度・取り組み、DXの導入による情報連携の強化など失敗談を含めてご紹介しました。


13:45-14:30 医療職リクルート改革

講義の2本目は、医療職の採用活動を実務を担った運営支援の伊藤から、退職者を止めて大きく採用を伸ばした(1年間で13名採用)成功のポイントとして、①特徴のない病院からコミュニティホスピタルへのリブランディング、②競争力のある給与水準の見直し、③ネット・スマホ時代の採用活動、④見学の充実など採用時の体験価値の向上、の4つを挙げて様々な具体的な取り組みの紹介を行いました。コミュニティーホスピタルとしてのコンセプトは、医師以外の医療職にとっても魅力的なもので、適切にその魅力を発信しつつ、多くの人に届くように求人媒体を使いこなし、見学に来られた方への対応も評価することで成し遂げられたとのことです。


14:45-15:15 コミュニティホスピタルで働く医師の声

3つ目の企画はコミュニティーホスピタルで働く医師の声を直接聞くと言うもの。多くの病院は若い医師や総合診療医に来てもらいたいものの、簡単に採用することはできませんので「どんな病院で働きたいか」を知るための企画です。近藤敬太医師と事務局の村上がインタビュアーになって、同善病院で働く3人の先生のお話を聞きました。コミュニティーホスピタルで働くまでの経緯や、コミュニティーホスピタルでの働き方、そしてどんなことを感じて、どんなことを魅力的に思っているかなど率直なお話をしてもらいました。


15:15-16:00 同善会の地域活動

最後は地域活動を担当するコミュニティプランナーの福井とコミュニティナースの小笠原から地域活動のこれまでの軌跡をお話ししました。目指してきたのは、地域のヘルスリテラシー向上や、医療ではない社会資源の提供、地域のニーズをもとにした医療の提供でした。そして、同善病院の一部のスタッフだけが地域活動を行うのではなく、病院全体で取り組む風土をつくるための院内での啓発活動など、失敗談を含めて一つ一つ積み上げてきた様子を話してもらいました。


17:30-19:30 第二部 懇親会

参加者は医師看護師事務、経営的な立場にある方など多様な面々で、メモを取りながら聞いて見学に参加いただいてた様子が印象的でした。16時に終了し、その後は場所を変えて懇親会を行いました、見学会では話ができなかった。それぞれの医療機関の悩み事やアドバイス、あるいは医療機関同士、参加者同士の会話などが弾み、あっという間の2時間でした。


今回の見学会を通じて、コミュニティホスピタルの関心の高さに加えて、それぞれの医療機関がそれぞれの事情を抱えながらも試行錯誤をしながら、懸命に頑張っていらっしゃる様子が伝わってきました。それぞれの取り組みが孤軍奮闘にならないように、C&CHパートナーズ制度を通じて、同じ思い持つ仲間同士がつながって、各地でコミュニティホスピタルが誕生することにつながれば嬉しい限りです。

今回は初めての試みで沢山の感想をいただきました。改善が必要な箇所もいくつかご指摘いただきましたので、C&CHパートナーズ制度に期待いただいていることをあらためて確認し、これからも皆さまに良い情報や機会を提供していきたいと思います。

アンケート抜粋
過去の延長線思考や制約下での妥協的な姿ではなく、戦略的先行投資で実現しようとしている将来型(と意気込み)を生で見ることができました。

実際に思いを実現されている現場を、肌感覚で感じる事が出来ました。新らしい事を形にしていくためにはノウハウがあり、チームで成し遂げていくという力と、若いパワー、そして改革に伴う痛みや、権限と責任を持つことの重要性を実感させていただきました。

CHの歩みや目標が具体的ですごく言語化されていて、わかりやすかった
閉塞感を打ち破るような爽快感がありました。若手医師がマネジメントを背負って陣頭指揮をとることは一つのブレイクスルーなのかもしれないと感じました。

2年前に実践がスタートする前の同善病院の医療、地域活動、経営の現状や課題を聞くことができれば、その比較としてのコミュニティ・ホスピタル構想に基づく実践の特徴や優位性が理解しやすかったのではと感じました。

小笠原先生のエネルギーと、仕事も自身の生活も楽しんでいる事がとても感じられました。現在は、地域医療を守る独自のポジションが求められ、他職種のケアチームによって、地域医療を守っているという現場感が素晴らしいです。

大きな箱ではないけれど、清潔で、中身がたくさん詰まった温かみがとても感じられ、好感を持ちました。

今回の研修で感じたことを、伝えていきたいと思います。独りではできないけれど、同じ思いの仲間を増やしていきたいと痛切に感じました。

当院では施設の老朽感が採用の重大ネックと考えられている中、「施設の古さはさほど気にならない」の声を知れたことは大きかったです。ソフト面のフレッシュさで充分惹きつけることができるという見方を広げていこうと思います。

このシステム導入する手続きとか、予算とかわからない事が多々ありますが、頭の中には地域医療を守る独自のポジションを形成し、必要とされる病院の将来像がイメージされています。水海道の次は、是非ともつくばに来て新しい風を吹かせて欲しいですね。ありがとうございました。

全体通して、本当に勉強になりましたし、C&CHの理念が伝わる内容でした。

アンケートレポート完全版はこちらをご覧ください。



開催概要

日 時:2024年7月22日(月)
    【第一部】見学会 9:30~16:30予定
    【第二部】懇親会 17:00~19:00予定(希望者のみ)
集合場所:同善会クリニック一階/東京都台東区(https://www.dozen-hp.com/access/

内 容:【第一部】見学会 
     ー立ち上げから2年間の変遷、ポイント
     ー在宅/外来/病棟/地域活動を巡るツアー
     ー2年間の組織改革、DX、リクルート活動、地域活動をご紹介
     第二部】懇親会 ※希望者のみ

対 象:コミュニティホスピタルにご興味のある方全て
    ※CCHパートナーズ会員限定

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