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良いも悪いも思い込みは乗り越えたい

日本の競争力は世界30位に後退、ビジネスの効率性では46位という発表。1997年以降で最低になったとのことですが、自分の感覚ではまあこんなものだろうというところです。

こういう日本の順位が低い調査が出ると、「イチ団体の調査でありそもそも偏っている可能性がある」「日本人はこういう順位を気にしすぎ」、ヒドい場合には「日本のイメージダウンをねらった恣意的な調査結果じゃないのか」などという声を目にすることがあります。

また、「世の中カネだけじゃない」「国内で幸せに生きていければいいだろう」「(上位に位置する国の多くは)もともと低かったのがここ最近急上昇しているだけ」といった意見も自分の目にはよく入ります。

どちらも言いたいことはわかりますが(恣意的調査という意見は別として……)、この調査からわかるのは、日本はもはや経済のトップランナーからは脱落し、2流、3流、言い方がよくなければ「普通の国」になったということでしょうか。この調査に限らず、そういったことを明らかにしている調査はいくつも発表されているはずです。

世の中カネだけじゃなく個人の幸せが大事なのは確かにその通りで同意しますが、そちらにシフトするような動きはまだまだ少ないように見えますし(色々なところで動きが出てきていることは知っています)、『ファクトフルネス』や『進歩 人類の未来が明るい10の理由』などを読んでわかるのは、人類はここ数十年(もしくは百数十年)で、貧困や餓えなどの酷い不幸から抜け出しつつあるが、そうなった要因のひとつには富の増加もあるということです(もちろん、富は要因のひとつで、技術の進歩、人権の尊重など色々な要因がよい方向に向かった結果だと理解していますが)。

アタマが固いのか怠惰なのかシステムが劣化しているのか、こうやって経済的に凋落していく傾向が続くのであれば、どこかで大きな見直し必要になるのではないでしょうか。そのためにはひとりひとりが現状を醒めた頭で把握するのが必要で、こういった記事をきちんと受け止めていかなければならないのでしょう。


#COMEMO #NIKKEI

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