見出し画像

文章の書き方を学ぶには、好きな作家の作品を読み、その文体や表現を自分の中に取り入れることが、一つの方法だ

10代・20代の頃の話だ。
僕は好きな作家の小説を読み続けた。
自然と僕の書き言葉は、その作家のような文体になった。

高校生の頃は、もっぱら赤川次郎の文章が好きだった。
大学生の頃、村山由佳の物語に入り浸っていた。

今に至るまで、様々な作家たちの影響を受けてきた。

僕が文章を書くときは、まるで自然とその「声」がして、文章を紡ぐようなイメージ。

作家たちの直接の声を聞いたことがあまりないが、彼ら彼女らが描いた世界に遊びに行ったときの心象風景が、「声」という形で表出するのだ。

そうこうしながら、色々な文章に触れ、きっと、僕の中で熟成されてきたのだろう。

10年前に、ある教育系の月刊誌でエッセイを毎月連載していた頃には、誰々の文章とかではなく、「僕の声」で、文章を紡ぐようになっていた。

今日の午後は、村山由佳の「記憶の歳時記」を読み終えた。
2023年10月に刊行されたこのエッセイ。
《デビュー30年 記念碑的エッセイ》
という帯に惹かれて衝動買いした本だったが、ようやく読むことができた。

やっぱり、僕は、村山由佳の文章が今も好きだ。

つくづく、最近は、忙しいことを言い訳にして、読書から離れていたことを、反省した。

読書は、作家たちが作り出した世界へ旅立つ貴重な機会である。
それは同時に、僕自身の文章に影響を与え、やがて「独自の声」を持つことへとつながる。

文章の書き方を学ぶには、好きな作家の作品を読み、その文体や表現を自分の中に取り入れることが、一つの方法だ。

そして、多くの作品を読むことで、いつかはそれが自分自身のものとなり、自分だけの文章を書くことができるようになる、きっと。

この記事が参加している募集

今日やったこと

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?