第二十三回『さんときゅう』
今回は解説したいことがたくさん!
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鼠三蔵
とてつもなくダサいネーミングですが、そこからもわかる通り三之助が自身でつけた名前で、過去に予告状を出したため、定着しました。
上級の武家に忍び込み、盗んだものを適当にバラまいているだけで、彼自身に世直しの意識はなかったりしますが、民衆は義賊だと認識しています。
ちなみに、鼠小僧は本来、江戸時代後期の人物なので、この世界でもまだ存在しておらず、三之助はそれと引っ掛けて名前をつけたわけではありません。
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アヘン
実は作中で使用されているものはアヘンではなく、様々な麻薬を組み合わせて生み出された架空のものという設定です。
そのためここは聞きかじりの知識で喋っているシーンです。
この時代の日本にないものなのに、モブに正確な知識があるのもご都合主義すぎるので、設定と異なることを敢えて言わせています。
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千歳白雪の体
これは、普段からこの形というわけではなく、彼女の肉体の防御機構が自動的に防御した結果です。
詳しいメカニズムはいずれ……。
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一郎左の手
一郎左は左半身に両腕があり、構えると刀の影に体が完全に隠れるという利点があります。
しかし、人間の脳が左半身に両手があるというのを正しく認識できないため、僕自身、校正していても腕の左右、特に握り方がゲシュタルト崩壊してわからなくなります。
ただ、一郎左自身は、指を逆関節に曲げ、手の甲側でも握れるという特技があるため、混乱することはありません。
その気になれば、右手を左手のように握り、利き手だけの感覚で斬ることも出来るのです。
これは、僕自身、正しく認識できる自信がないため、設定に弾力性がある方がいいかなと、完全に僕の都合で一郎左に出来るようになってもらった設定です。
でも、一郎左の偏執的性格からして、出来るのが自然だとも思うのです。
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神斬九之助
彼に関しては本作用に生み出したわけではなく、ずっと昔からストックしていたキャラです。
僕の学生時代、子役として大活躍されていたある方の名前をもじって「神斬勇之介」という天才少年剣士キャラを作って自分の中の引き出しに入れており、今回、ここが使い時だと名前に数字を入れて登場させたものです。
一つだけ誤算だったのはそれを世の中に出すまでに、その俳優さんが、某大人気漫画作品の実写化に際し、天才少年剣士の役を演じられたことです。
そりゃそうなるか! 納得のキャスティング。
でも、その後追いではないのです、という言い訳だけしつつ……。
さて、次回、第二十四話ブログは7月31日(水)、『しごにんの侍』第二十四話はその前週、7月24日(水)に公開予定です。
といったところで、今回ここまで。また次回のおたのしみ。