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第十五話『ないしょのはなし』

いよいよぶっ飛んだ相手とのバトルが佳境になってきました十五話。
さっそく解説をば。 

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傷の少なさ

元気

敗れたはずの三之助さんのすけですが、案外傷が少ないように見えます。
 
これは、酔っぱらっていても致命傷を無意識に避けていたことを示します。
 
また一方、修羅百八しゅらびゃくやとしては、殺すつもりで攻撃しつつも、心の片隅で、酔っていない時に斬り合いたいという思いがあったのも事実で、倒したもののトドメを刺さなかったところからもそれが見て取れます。
 
それだけにこの後の斬り合いの百八は、正真正銘の全力で戦っています。
 
あと、あんまり言うのは野暮なのですが、三之助には少々の傷くらいなら治る理由があり……と、この辺は今後のお楽しみということでひとつ。

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太夫の教養

桂馬や飛車と言えば

お気づきの方も多いと思いますが、百足太夫むかでだゆうの技の名前は、将棋の戦法が元ネタです。
 
分離した体のパーツの軌道を見てもらうとわかるのですが、それぞれ異なる動きをしています。
 
なぜ将棋かと言いますと、遊女の最上位である太夫ともなると、高い教養が求められます。
 
楽器や書道などのほか、囲碁将棋にも造詣が深かったと言います。
 
百足太夫は、その知識を実際の攻撃に利用しています。 

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武蔵四郎の教養

一見かっこよさげだが……

これは気づいている人は気づいているかもしれませんが、気づいていない人はそのまま気づかないでいて欲しいタイプのネーミング。
 
興味がある方は武蔵四郎むさしろうが口走っている技名で検索してみて下さい。
 
よい子は検索してはいけません。
 
じゃあなぜそんなネーミングかと言いますと、前にも書きましたが、当初はもっとアダルティな展開を想定していたためです。
 
つまり、前は「これはひどい」と言える戦い方をしていました。
 
いわばこの台詞はその匂わせですね。
 
でも、今の形がベストだと思っています。
 
だって前の状態だと、人にオススメしにくいからね!

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奥義・女郎蜘蛛

蜘蛛のえじき

六本腕で大量の斬撃を放つ修羅百八の奥義。
 
ジョロウグモと言えば漢字では絡新婦と書きますが、ここでは遊郭とひっかけているので、女郎としています。

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奥義・素早い蛞蝓

相変わらずのネーミング

ネーミングセンス皆無でおなじみの三之助の奥義の一つ。
 
地面スレスレを疾走することで、相手の剣をかわしながら肉迫して攻撃する技です。
 
修羅百八の六本腕は、この低さだと事実上、一番下の腕しかまともに攻撃を当てられないため、非常に有効な戦法でした。
 
酔っていないときは案外冷静なのですね。

さて、次回、第十六話ブログは2月28日(水)、『しごにんの侍』第十六話はその前週、2月21日(水)に公開予定です。
 
といったところで、今回ここまで。また次回のおたのしみ。