評価懸念からの解放：認知行動療法カウンセリングセンター広島店
広島のカウンセリングルーム「認知行動療法カウンセリングセンター」の岡村です。他者からの評価を気にしすぎるがゆえに日々ストレスを感じながら過ごされている方も多いです。今回は評価懸念から解放される方法についてまとめてみたいと思います。
評価懸念とは
評価懸念とは他者から否定的な評価をされることへの恐れや心配になります。「この記事を書くことで悪評がついてしまうのではないか」なども他者評価懸念といえます。何かとSNS上で拡散され誹謗中傷されやすくなった世の中ですから気になってしまうのも仕方ありません。とはいえ、過剰に気にしてしまうと生活にさまざまな支障がでてきますし何をするにも負担に感じてしまいます。
評価懸念を認知行動療法で捉える
認知行動療法では心の困りごとを環境と個人の相互作用によって理解していきます。もしカウンセリングに評価懸念を主訴に来談された場合は次のように整理していきます。
1．評価懸念が生活全体に与える影響の把握
2．特定の状況における認知、気分、身体反応、行動の連鎖の理解
1．評価懸念が生活全体に与える影響の把握
自身の身なりを気にして準備にかなりの時間を費やす
人と会話中、相手の顔色ばかりうかがってしまい言いたいことを言えない
会議前には失敗して評価を下げないよう何度も発表の練習を行う
人が集まる場面には極力参加しない
人と関わった後、何度も感想を尋ねてしまう
などなど、評価懸念が日常生活に与えている影響をしっかりと整理していきます。これにより生活への負担を把握することができます。逆に言えば、さほど生活に支障がないのであれば多少の評価懸念があっても問題ありません。
2．特定の状況における認知、気分、身体反応、行動の連鎖の理解
状況：人との会話中
認知：変な言動をしてしまった、相手は不快に思っている、離れたい
気分：不安80 焦り90
身体：動悸、発汗
行動：話を中断する
このように、評価懸念による困りごとが出現した際の状況を整理していきます。これを繰り返すことで、評価懸念に影響する「認知」と「行動」を理解することが可能です。なぜ「認知」と「行動」に焦点を当てているかというと、比較的自分自身でコントロールや再考が可能なためです(簡単ではありませんが)。例えば、「みかん」のことを考えてくださいと皆さんにお願いすると、多くの方は「みかん」について考えてくれることでしょう。今この場で深呼吸をしてくださいとお願いすれば深呼吸もできるでしょう。ですが、今この場で幸せな気持ちになってくださいとお願いした場合にはどうでしょうか？今この場で心拍数を高めてくださいとお願いした場合はどうでしょうか？
比較的コントロールがつきやすい「認知」と「行動」について検討しいつもと違う視点から物事を考えてみたり、いつもと異なる行動を試してみると結果は異なってきます。その結果が自分にとって望ましいものであれば定着していくことでしょう。認知行動療法を通して現在のループから脱却し新たなループを発見するための旅にでます。
評価懸念からの解放
評価懸念が問題になる時は、現実ではそれほど気にしなくても良い場面においても気にしてしまうことです。問題なのは、評価懸念をしてしまうことで「それほど気にしなくても良い」ことへの気づきを得る経験が不足してしまうことです。合わせて、相手の気持ちを推測しすぎてしまい、実際以上に悪く評価されたと捉えてしまうという問題点もあります。相手が実際に自分のことをどのように評価しているか知りようはないといえます。直接確認したところで本心が語られているとは限りませんし、そもそも人への評価というのは「好き」「嫌い」のようにシンプルなものではありません。
〈もし全く評価を気にしなくなったとしたらどのように行動は変わりますか？〉
この質問を通して、現在と異なる自分の姿を想像してみましょう。続いて、その状態が100点だとしたとき、現在の自分は何点なのか考えてみましょう。仮に30点だったとしましょう。いきなり100点を目指すのはハードルが高すぎます。40点を目指すとしたらどのような行動をとることでしょうか？まずは、そのくらいの変化を日々積み重ねてみてください。そして、恐れているようなことは実際起きているか振り返ってみてください。それにより、新たな視点を発見できるかもしれません。
上記はあくまで一つの方法に過ぎませんが、いつもとパターンに気づきそれを変えるさまざまな方法を試して負担を解消できるようにしていきます。
認知行動療法カウンセリングセンター
認知行動療法カウンセリングセンターではオンライン認知行動療法、広島での対面カウンセリングを実施しています。お一人での解決が難しい場合にはぜひご連絡ください。
https://hiroshima.cbt-mental.co.jp/
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