Do Androids Dream of Electric Sheep?
邦題は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」、1968年の作品です。映画「ブレードランナー」の元となった小説だそうです。映画は昔、TVで一度見ただけなのでほとんど忘れています。本は、驚かされる場面も多々ありましたが、思ったより物語になっていて楽しめました。SFはこんなもんでしょう。
手強いアンドロイド3体と対決するクライマックスで、マーサーが助っ人に現われたのには驚きました。3体が潜む薄暗い廃墟、リックを引き止めて、プリスが背後から迫ることを知らせたのは、幻覚か仮想世界の住人と思われたマーサーでした。これはリックの幻覚なのでしょうか。
この直前に、TVで、マーサーはペテンであると発表され、アンドロイド達は喜ぶのでした。つまり、人間にはあるけど自分達アンドロイドには無いとされていた共感能力みたいなものもペテンなのだと。人間にだって共感能力はないのだと。そう言いながら、イジドーのみつけてきたクモの足をチョキチョキ切っています。
マーサーというのはエンパシー・ボックスという機械のハンドルを握ると現われる人物です。この機械は誰もが持っていて、心のよりどころにしています。外には放射能を帯びたダストが降りつもり、大半の人は火星へ移住するか死んでしまった世界で、人が正気を保つのに役立っているようです。
以前、途中で放り出してしまったSF小説「オルタード・カーボン」。もう一度挑戦してみようかなと思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?