わたし女優
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病気の自分がつらくて消えてしまいたいと何度も考えたことがある。
10代のころから心を病み、今でこそ寛解となっているものの不安はつきまとう。
わたしは高校生のときに躁うつ病と診断された(いまは双極性障害へと病名がかわっている)。
気分の変調に苦しまされる病だ。
躁状態のわたしに周囲は驚き、離れていった友人たちもいる。
きえていなくなりたかった。
双極性障害は遺伝する可能性もあると言われていて、「自分は結婚できないのかも」と思った。それどころか「男性と付き合うことは一生ない」と思いこんでいた。
でもわたしは20代前半で結婚することになる。
未来なんてわからない。どんな未来があるのか、つかみとっていくのは自分だ。
どんな状態の自分も受け入れたい。自分は自分のいちばんの味方でいたい。
閉鎖病棟に入院したことがある。
退院間際、同室の女性に「どこが病気なのか、まったくわからなかった」と言われた。
症状が落ち着いたころに同室になった方だったとはいえ、びっくりした。
普段と様子が違う「病気」だと思うのは身内だからこそなのだろう。
ならば身内以外には、違うわたしでいていい。
いろんなわたしがいていい。
「わたし女優」くらいのキモチで。
ひとりの自分でいようとするから、人は心の調子をくずしてしまうのかもしれない。
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