平成を振り返る・PCインターネット編その1

2019年の3月31日、ホームページ作成サービスのYahoo Geocitiesが終了しました。僕もYahoo Geocitiesにホームページを持っていた1人です。一つの時代が終わったなと痛感する出来事でした。

うちにインターネットとパソコンがやってきたのが2001年の夏。最初は好きなバンドのホームページばかりみていました。センスの良いサイトを閲覧しているだけで、何か新しい文化に触れている気分になり、見るもの触れるもの全てが新鮮でした。

ある日友達のバンドがジオにサイトを開設したので見てみました。
「凄い!本当にホームページが出来ている」
「うわ、次のライブ告知もできるのか!」
「BBSってやつでファンと交流までできる」
ホームページって代物を作ると何やら凄いことになりそうだぞ、そう思いました。
バンドをやったら必ずホームページを作るべし。そう刷り込まれましたね。

もっと頑張っているバンドはドットコムまで取得していました。
「うわ、ドットコム。すげー」
そんなことで感動できる、幸せな時代でした。

パソコンを買って最初に買ったソフトは「ザク打」というタイピングソフトでした。本当はガンダムに興味があるのですが、「タイピングが速くなる」と自分に言い聞かせ、将来の自分への投資として購入しました。Windows MEやXP時代のものなので最近のウインドウズで動くのかはわかりませんが、もしWindowsを使う機会があればあのソフトは必ずインストールしたいですね。

次に買ったソフトがホームページビルダーでした。
うちのバンドもホームページを作って発信するぞと燃えてましたね。
本当にすべきことはホームページを作ることではなく、良い音楽を作ること。今ならそう断言できますけど、作ってみたかったんでしょうね。若かったから時間もあったのです。

早速Yahoo Geocitiesに登録し、TeacupのBBSサービスも設置しました。誰も見ないので書き込みなどあるはずもないのですが、書き込みの注意事項を必死に考えたりしてましたね。
そういえばあの時代は書き込みのことカキコって呼んでましたね。「突然のカキコ失礼します」みたいな。今でいう「FF外から失礼します」にあたるのかな。フォローやアンフォローの概念はなく、ネット内には「FF外」しか存在しなかった時代です。

ちなみにホームページのことをホムペと省略する人が大勢存在した時代です。〇〇のホームページというウェブサイトが数多く出現した時代です。自己表現の一つでしたね。

バナー作りも燃えましたね。
GIFメーカーみたいなのを使って作るんですけど、楽しくて仕方なかった。
画像を何種類か用意し、それぞれを何秒表示させるか決める。それだけでちょっと動きのある画像が出来る。没頭しましたね。
一瞬だけ動く「JPEGとみせかけてGIF」画像もよく作りました。

動画投稿が当たり前の時代になるなんてあの頃はまだ想像できませんでした。

■消えたインク代とともに燃え尽きた情熱
最初のパソコンと同時にプリンターを購入しました。
そのプリンターで何をしていたかというと、好きな曲の歌詞をプリントアウトしてクリアファイルに閉じて、歌詞カード・楽譜代わりに使っていました。好きなフォントを使ってプリントアウトされた歌詞を眺めるだけで満足感を感じる。プリンターという機器を使って何かを印刷すると、何かをやった気になるのです。

他にパソコン導入初期にやっていたのは好きなアートをプリントアウトして、部屋に飾るということです。それが今一番いけているおしゃれなことだと信じていました。

アートを何枚もプリントするのですぐにインクがなくなるのです。ディスプレイへの画像の表示で満足していればいいものをプリントアウトなんかするから。この時期どれだけのインクを無駄にしたかわかりません。

実際にプリンターを接続するのが面倒くさかったり、謎の接続エラーが出たり、インクが切れたりと、プリント=面倒くさいものに変わっていきました。
プリンターのビジネスモデルが「安くプリンターを販売し、高いインクを売る」と気づいてからは、プリントに対する情熱は冷めていきました。

今では歌詞カードを作ることは作るのですが、プリントアウトはせずPDF化しiPadに入れて持ち歩いています。これでいくらプリント代・インク代を節約できたかわかりません。
どうしても紙にプリントアウトしたい場合はコンビニのプリントサービスを使っています。それで十分です。

■ネットで遊ぶための道具から音楽を編集するための道具へ
そんなことを繰り返しながら最初のパソコンを買って5年過ぎた頃、宅録(自宅録音)であってもパソコンで音楽を作る・編集するのが主流になってきました。それまではMTR(マルチトラックレコーダー)を使っていたのですが、録音はともかくとして編集面ではパソコンが圧倒的に有利です。
無料でダウンロードできるsoundstudioという音楽編集ソフトを使って、MTRで録音した音源をPCに取り込んで編集するという作業に勤しむようになりました。

2001年のPCのスペックではその音楽編集ソフトが重くて正常に動作しないので新しいパソコンを買いました。スタジオ等でのレコーディングに使うため今度はラップトップにしました。今までは重いMTRを持ち込んでいたのですが、圧倒的に軽くなりましたね。

2006年頃からパソコンは録音するための機材へと変わっていきました。
思い切ってProtoolsを導入し、使い始めたのもこの頃です。

長くなりましたので、続きは次回。

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