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選考における会食について考える

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
先日、弊社の取引先の企業の選考において「会食」を実施して頂いたことでその企業への志望度がぐっと上がり、いくつかの他社選考がある中で最終的にはその企業へ意思決定をしていただくというケースがありました。
会食によって、当該企業における懸念が払拭されただけでなく、働く人(上司や同僚など)の人柄や考え方も垣間見れたことが最終的な意思決定ポイントでした。

このように一連の選考において、会食がとても有効であることがあります。そこで今回は選考における「会食」を取り上げ、効果的な会食について見ていきたいと思います。


会食はどのような時に行うべきか?

まず最初に選考における会食についてですが、どのような時に行うのが適切なのでしょうか?
もちろん全ての選考において会食が必須という訳ではありません。会食は当然、費用やそれなりの時間がかかりますので効果的なタイミングで実施する必要があります。

今までの経験上、一番効果的なタイミングは選考において既に「最終面接が合格」又は「内定」状態にあり、かつ「求職者が当該企業において懸念事項がある(=他社と比較して決めきれない)」場合です。

たまに最終面接を会食とセットで実施される企業も見られますが、やはり選考は全て終わっており、企業としては是非採用したいと考えている場合の方がより効果的だと思います。また、求職者側に特に懸念事項がない中で実施するのも時間とコストの無駄です。

どのような会食が効果的か?

それでは実際にどのような会食が効果的なのでしょうか?
先ほど述べたように会食は求職者の懸念事項の払拭が大きな目的である以上、その実現のためにあらゆることを想定して設定する必要があります。
一般的には以下のような観点を考慮して会食を設定していくと良いでしょう。

《会食の設定のポイント》
■場所は適切か?
・特に求職者の利便性を考えて場所を選ぶことが重要です。最近はリモートワークメインで仕事をしているケースも多いのでオフィスや自宅のどちらから行くことになるかを事前にヒアリングの上、設定する必要があります。

■好き嫌い、アレルギーなどを考慮しているか?
・会食で食べる料理についても気を配る必要があります。求職者にとっては意外なものが食べれなかったり、アレルギーがあったりすることがありますのでお店選びの際は事前にこの点も把握をしておく必要があります。

■個室を完備しているか?
・一番重要なポイントです。会食ではリラックスできる雰囲気で双方が本音で話せる環境を作ることが一番大事な点です。その点、個室を手配するのは必須と言えます。

■アサインされるメンバーは適切か?
・また、会食の目的が懸念点の払拭や魅力づけである以上、適切なメンバーがアサインされていることも重要です。配属部門の上司だけですと緊張して本音が言えなかったりすることもあります。同じ立場の同僚などのチームメンバーも同席することでよりリアルな姿(=上司と部下のやりとりや関係性)が伝わり、効果的です。

 

以上のような会食の設定ポイントを踏まえて、会食を実施することが効果的ですが、このような事前情報を取得するには例えば取引先の人材紹介会社などのコンサルタントをうまく利用することも必要になってきます。

会食で意識したいことは何か?

続いて実際の会食の場面で意識したい点についてです。
会食で一番重要なポイントは双方がリラックスできる雰囲気の中で本音で話せる場を作るということです。そのために先ほど述べたような個室であったり、適切なメンバーのアサインであったりが必要になってくるのです。(食事はあくまでそれを演出するためのツールに過ぎません)

その上で求職者が懸念に思っている点についてじっくりとフォローをしていくというのがいいのではないかと思います。その際は包み隠さず、リアルな状況を話して理解をしてもらえるようなコミュニケーションを意識することがポイントになってきます。そのような「本音」のコミュニケーションを求職者は見ており、それによって懸念点が払拭されていくことが多いように思います。

また、面接などでは見えない社内の人間関係が垣間見れるということも会食ならではです。社員同士のコミュニケーションがスムーズか、上司との関係はどうか、といった点も求職者は見ていますので主催する企業としてはこの点も意識する必要があるかと思います。

求職者が気をつけることは何か?

今までは企業側が会食について気をつけたい点を見てきましたが、最後に求職者が会食で気をつけたいことについても触れておきたいと思います。

それは「最後まで気を抜かないこと」と「アルコールに注意」です。

例えばよく聞く話として会食当日にアルコールを飲みすぎ、酔っ払ってしまい、今の会社の悪口を言いまくったり、急に態度が横柄になったりして、話がなくなったというようなケースを耳にします。(私も前職時代に同様のケースがありました)

社会人として節度ある態度を取るのは当然ですし、仲間内での飲み会とは全く違う会食というものの位置付けも理解できていないとすれば、このような形になっても自業自得と言われても仕方がないでしょう。

会食は求職者にとっては選考の場面ではないことが多いですが、最後まで気を抜かずにむしろ積極的に疑問点を解消する場として捉えることが本人の決断をする上でもとても有意義だと思います。

以上、今回は選考プロセスにおける「会食」について見てきました。会食はタイミングとコンテンツさえ気をつければとても効果的なアプローチと言えます。今やリモートでの面接が多く実施されている中でこのような本音で話せる場としての会食を設定することは優秀人材を採用する上で益々、その重要性が増してきているように思います。

弊社としても必要に応じて会食のプロセスを企業側に提案をしていくことで採用の成功に向けて動いていければと考えております。

採用・転職の相談はお気軽に弊社までお問い合わせください。


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