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大人へ絵本memo ~月がきれいねと言いたい夜にお話を添えて~

本に自分にないものを求める。

子どもにも

優しい子にはちょっと強い子のお話。

お行儀の悪い子にはお行儀の良い子のお話を選んだりしちゃうかも。

それが大人だとするならば

子どもは

自分にあるもの

自分の中の気持ちに寄り添ってくれる言葉を

望んでいるでしょう。


「あまんきみこ」さんは

そんな子どもたちの

言葉の友達です。


昭和世代も子どもの時からお世話になっているはず。
あまんきみこさんの絵本のご紹介


①今宵の月はきれいだねと言いたい夜に。

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『ぽんぽん山の月』
あまん きみこ (著) 渡辺 洋二 (画)
2005年 文研出版

お母さんを待っているうさぎの子達を
木の陰からそっと見つめる「やまんば」
「やまんば」はこの子達のお母さんが帰ってこないと知っています。
何かしてあげたくなって、がんばって買ってきたお団子をそっと置いていきます。
そんなやまんばを見る秋風の子。
風の子はやまんばがはずかしがりなのを知っています。何度もまよいながらお店やさんに声をかけたのを見ていました。
そんなみんなをずっと見ているのは空に浮かぶ・・・・

それぞれが見ていて

それぞれが見られていて

一周する。

そんなのがいい。


誰かに

自分がしていることを

見てもらいたいし

見ていたい。


②辛いときに、そっと見ている人を感じさせたい夜に

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『おにたのぼうし』
あまん きみこ (著) 岩崎 ちひろ (画)
1969年 ポプラ社

節分の夜のおにたの話。
おにたは誰からも見られないけれど
ちゃんと少女を見ている。


③今でも教科書に載っている。

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『車のいろは空のいろ 白いぼうし 』
あまん きみこ (著) 北田 卓史 (画)
2000年 ポプラ社

「これは、レモンのにおいですか。」
ほりばたで乗せたお客のしんしが、話しかけました。
「いいえ、夏みかんですよ。」
信号が赤なので、ブレーキをかけてから、運転手の松井さんは、にこにこして答えました。

大人と子どもで話が合うのは教科書のおかげ。
我が家では名前のわからないフルーツをもらったら、
「これはレモンの匂いですか?」と会話します(*^_^*)


④戦争を知らない私たちも戦争は嫌だと教えられる。

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『ちいちゃんのかげおくり』
あまんきみこ(作)上野 紀子 (イラスト)
1982年 あかね書房

こちらも教科書に載っています。今年も三年下に載っているかな。


しろいぼうし

あまんきみこさんは他にもたくさんの本を出されていますが文章だけなのでわかりづらいかもしれません。作者で絵本を探すと思いもかけない繋がりや出会いがあるので、読み聞かせの時にも作者を伝えて読んであげると良いと思います。

ご覧いただきありがとうございます。








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