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南オーストラリア産ワインとペアリング料理のご紹介&フリーテイスティング訪問記

先日はプルマン東京田町で開催された南オーストラリア州政府日本事務所よりご案内頂いた「南オーストラリア産ワインとペアリング料理のご紹介&フリーテイスティング」に参加しました。

業界関係者限定という事でサクラアワード2024受賞ワインと南オーストラリア食材を使ったぺアリング料理のご紹介というのがテーマのイベントで、会場には業界向けワインイベントでよく見る顔がチラホラ。

イベント自体は二部制になっていて第一部は着席での食事とテイスティング、第二部は立食での食事とフリーテイスティングという形式で、一部は着席なので80名程度の参加者だったと記憶。

ゲストスピーカーによる料理やワインの案内もあり、結構じっくりテイスティングするような流れ。
ゲストスピーカーの面々、サクラアワード受賞ワインとのペアリングという事で当然田辺由美先生が参加、その他はプルマン東京田町 の総料理長の福田浩二氏、南オーストラリア州のワインアンバサダーの小林誠治ソムリエ、ザ・ゲートホテルの髙野大作ソムリエ、実は髙野ソムリエは南オーストラリア州政府日本事務所代表のサリーさんのご主人との事。僕が髙野さんの立場なら超やりにくい…(苦笑)

第一部のワインは5種類で以下の通り。
白:ナップスタイン オークランドヴィンヤード リースリング 2023
ロゼ:エイト・アット・ザ・ゲイト シングルヴィンヤード ロゼ 2023
赤:オーガニック・ヒル ファウンダース・リリース グルナッシュ 2021
赤:ペニーズ・ヒル クラッキング・ブラック シラーズ 2021
赤:キリビンビン スニーキー シラーズ 2021
※ワインクーラーの上のコアラの後姿はおまけ(笑)

料理は2種、白とロゼに合わせての一皿と赤に合わせての一皿。
当然のことながらメインの食材は南オーストラリア産で一皿目がマグロ、二皿目がライムストーンのビーフ、どちらも美味しく、改めて伺いたくなる料理でした。

それぞれの料理の説明を総料理長の福田氏、ワインのコメントを田辺先生、小林ソムリエ、髙野ソムリエが行う流れ。
少し残念だったのは両ソムリエが直感的なテイスティングコメントが多く、ブドウ栽培や醸造についてのアプローチやスタンス、樹齢や樽熟成についてのいわゆるテクニカルな面での説明がほぼ無かったこと、もちろん彼らにテクニカルデータが届いてなかったのかもしれないが、樹齢がこうで、テロワールがこうで、こういうスタイルを目指して、こういうアプローチで仕上げたのでは的な話はして欲しかったし、自分ならそこを重視して喋るなという勝手な感想。

ワインの感想としては、近年ソーヴィニヨン・ブランに代わり、オーストラリアの白ワイン二番手に躍り出たリースリング、その好適地と言われるクレア・ヴァレーで造られるナップスタインのリースリング。
古くはグロセットなどオーストラリアのリースリングのパイオニア達がしのぎを削った生産地だけあってとてもレベルが高い。
ただ、アルザスのリースリングが収量制限による旨味のボリュームで酸味とのバランスをとるスタイルに対して、オーストラリアのリースリングはブドウの熟度で酸味とのバランスを収穫の段階で見極めているような印象、こちらの方がコスト的に抑えられるのでオーストラリアとしては良い判断なのではと思う。

エイト・アット・ザ・ゲイトのロゼはカベルネ・ソーヴィニヨンのドライタイプのロゼ。造り方の説明は無かったが、色合いからダイレクト・プレスのブラッシュ・スタイルのロゼかなと思いながら、気になってインポーターのデータを調べたらビンゴ、さすがだな俺(笑)。
魚介類から淡白なソースであれば肉類との相性も良さそうなフレッシュでフルーティーなロゼワイン、午後に飲むロゼは気分も上がる。

赤の最初はオーガニック・ヒルのグルナッシュ、ファースト・インプレッションでとてもフード・フレンドリーな印象を感じさせた赤ワイン。
糖度が上がりやすく、野暮ったくなりがちのグルナッシュをよく抑えたなというのが直感的な感想。造り手としては糖度と酸度とのバランスを注意深く見極めて収穫して、樽熟成もバニラ臭さが出ないように味わいのバランスを重視したスタイルだなという印象。
インポートしている福岡駐在のマクドナルド氏がとても気さくで、僕の面倒な質問に細かく答えてくれてとても好印象。やっぱりワインは「人」だな。

ラストの二本はそれぞれサクラアワードのダブルゴールドとダイヤモンドトロフィーを獲得した逸品。共通して言えるのは一昔前の過剰にフルーティーなシラーズとは一線を画した本格派の赤ワイン。
要は樹齢が高くなり、重厚な渋味とのバランスを取れる奥深い旨味を持ったブドウが収穫できるようになり、それを生かすスタイル、果実味で誤魔化さないスタイルのワインが主流になり、オーストラリアのシラーズが進化しているしている事を実感できる。

第二部になった途端に人が溢れ、立食でのフリーテイスティングになったのでなんだか落ち着かな感じ。
第二部からはインフルエンサー枠みたいなのがあったらしく、エグザイルのATSUSHIもどきがいたり、ワインのイベントなのをよくわかってないお姉ちゃん達がいたり、なかばカオスだった、ひゃー!

フリーテイスティングで気になったの第一部でロゼが供出されていたエイト・アット・ザ・ゲイトのピノ・グリ。嫌みの無いフルーティーさと程好い旨味、柔らかな酸味がとても好印象、すみませんピノ・グリ大好物なんで。

ちなみに会場の奥にあったこのテラスが良い感じでワイン会で使いたいななんて考えたりもした今日この頃でございます。

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