甲府城 ~サマとサバとサンマと…~
今回は甲府城へ。
青春18切符で旅をしてると、ほぼほぼ甲府で数十分の待ち時間がある。
なので駅から徒歩数秒の甲府城もちょくちょく行ってるが、今回は本格的に。
甲府といえば昔の名前で甲斐国、甲斐国といえば武田信玄。
であるが、甲府城と武田氏、全く関係ない。
それもそのはず甲府城は武田氏が滅んでから築城されたからだ。
江戸にいる徳川家康を見張るために豊臣秀吉が築城を命じたらしい。
徳川家康側も元々築城企画してた説もあるけど。
ここまで巨大なのは珍しく、東日本では最大級だとか。天守は無かったが、仮にあったとしたなら全国でもトップクラスだったであろう。
今では当たり前の石垣積だけど、元々は『近江の石積み集団“穴太衆”』の秘伝、西の国の技である。
中々に中二心がくすぐられる軍団名だ。
城郭建築では織田信長が初めて本格的に使用、豊臣秀吉が天下統一した後に全国に広めて一般化。
現代風にすると、
駆け出しの国会議員が、とあるローカル居酒屋を官僚の先輩に紹介される
↓
官僚になってからは常連のように
↓
後に総理大臣になって「東京でも出してくれ!」と直談判
↓
全国展開へ…
的な感じ。
東日本では甲府城が初らしい。
階段があるので、
天守台にも登れる。
そこらの山より一際巨大な富士山。
夜に子供が見たら確実に泣き叫ぶ威圧感がある。
電車の待ち時間レベルでは発見できないであろう、稲荷曲輪門。
城って天守が主役と思われがちだけど、石垣積や迷路のように入り組んだ造りも見どころの一つだったりする。
見てると子供が「なにしてるの?」と興味津々に。なので「狭穴って穴から富士山が見えるんだよ」と。
それを近くにいるお母さんに報告に行くからか、聞き慣れないであろう狭穴(さま)という単語を復唱しながらトテトテと走っている。
「サマ、サバ、シャバ、シャンバ、シャンマ…」と、復唱してるのに早い段階でミスりすぎではないか?と思ったが言うのは野暮だ。
お母さんなら、壁の所から富士山が見えるんだ、と文脈で分かるだろう。
そして子供はお母さんに言った。
「あのお兄ちゃん、サバがサンマに見えるんだって」
それ、別の意味として成立してしまうじゃん。
お母さん、そういう意味で受け取って憐れんだ目で見てるし。
狭穴(さま)から富士山で、サバとサンマの区別くらいつくから!てか富士山もミスるってどういうことよ!
野暮と思わずに言えばよかった。
あと富士山を巡って山梨県と静岡県が争い続けてるって聞いたけど、
これ見たら静岡県民ブチ切れるのかな?