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金言940:パワープレイ

ある外資系企業の会議室での異変。
部下が提案した企画書をボスが否認する場面でのお約束のアクションです。
ボスが突然大きな声をだして、机を力任せに叩きます。部下は恐れおののき、萎縮します。それを見てボスは再検討を命じます。よくある場面ですが、結果を伴わない強権を持っていないボスがやっても効き目がありません。部下にパワハラとかいわれていずれ退場となります。
ピークアウトしたと自分なりに評価したボスに机を叩かれたことがあります。子飼いの部下は縮み上がりましたが、自分は瞬きもせず動きませんでした。ボスが机を叩く兆しを感じて身構えていました。そして予想したタイミングで爆発したので、現役の頃の清原がデッドボールを避けずに体で受けたイメージで、ノーリアクションを演じました。ボスの勢いが盛りを過ぎ、このままだと逃げ遅れると諦めたからです。ボスはお約束のリアクションをしなかった部下に対して追加の威嚇はしませんでした。異変をその場にいた全員が感じたことと思います。
あの一瞬を境に、パワープレイからパワーゲームに変わりました。ボスの限界を感じた部下は離れていき、感じなかった者は逃げ遅れました。斜に構えて様子見する者、外資の人買いのオファーに乗る者、スピンアウトして起業する者など、潰しの効く部下はボスを見限って巣離れしていきました。
巣離れして新たな巣作りに成功した者、失敗した者、挑戦中の者と人生いろいろです。予想される減益リストラでも放出されることはないと楽観してゆでガエルになることを嫌う。カッコいいですが、当然自己責任で危うい意思表示です。良い結果がでればラッキーです。もちろん思い通りの結果がでるように精進します。
いつものことですが、泥船はなかなか沈みません。船内と船外では感じる時間の長さが違います。10年20年と経過すると、当時の意思決定の成否がはっきりします。

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