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金言614:今このせつなを永遠に残す

よくあるドラマの一節、予告なしに突然姿を消した恋人をひたすら待ち続け、3年後に再会が叶う場面。

忘れ去ることができずにいたときに、思いがけなく再会。それは叶わないと思っていた願いが叶ったのだからうれしいことでしょう。しかしながら、覆水盆に返らずのたとえ、もっと早くもどってくれたらよかったのにと恨むのが世の中の定説です。

モノにたとえると、3年前無くしたものがもどってきたとき3年前と同じ価値と役割が期待できません。すでに代替品を使用しています、または、モノ自体の寿命がつきているかもしれません。処分したWindows7のPCが工場出荷時で戻ってきても今では使い物にならないのと同様です。
でも、ヒトはちがうかもしれません。
放蕩息子のたとえ話があります。生前贈与された財産を使い果たして戻ってきた息子に父は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったからだといい、祝宴を始めます。
時代劇では、子連れ狼の拝一刀親子が、明日がない冥府魔道を生きています。今このせつなを肯定的に受け入れ、真剣に、または、楽しく過ごすことができるなら、まさに至福の時にちがいありません。

余談ですが、晩年父は「今この瞬間を永遠に残す。」と写真を撮っていました。

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