見出し画像

金言685:喜寿のお祝い

若い頃9年間ほどお世話になった上司の喜寿のお祝いに、ご自宅に初めてうかがいました。すでに実業から引退されているので、平日の午後ならご在宅かと思いアポなしでお邪魔しました。この方は、大学卒業後定年退職されるまで一貫して広告宣伝畑を歩まれました。仕事に厳しい方で、一枚のチラシに納期よりも完成度の優先を求めました。
ウェブの世界で宣伝物は一過性で即効性を求められるものが主流ですが、当時のアナログの世界では、後々まで残る紙の宣伝制作物に一縷の汚点も残さないというこだわりがありました。当時は指定原稿・版下製作・入稿・色校などの制作段階を経て印刷物が納品となっていましたので、その各段階でチェックを受けました。「あの頃はいい時代だった」と当時を懐かしみながら、お茶をいただきました。
確かに今振り返れば当時はいい時代でしたが、再び経験したくないほどつらい日々でもありました。ところで、ご自宅を初めて訪問して、退職後は新たな職に就かず、ゴルフなどを楽しんで余生を静かに暮らしているご様子がわかりました。何はともあれ自分なりのモノづくりの原点に久しぶりに触れることができました。

いただいたサポートはこれからやってくる未知のウイルス感染対策、首都直下型大地震の有事対策費用に充当します。