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ミランヨンデラ
2022年6月15日 22:41
威嚇するようなその厚さ、毒々しい黒・赤・黄の表紙。手に取るのを躊躇するような本だが、一度読み始めると抜け出せなくなる。ずっしりと重いこの一冊に詰まっているのは、核施設の恐ろしい爆発事故について取材調査した、緻密で克明な記述である。著者は本書で、チェルノブイリ原子力発電所建設までの背景と道のりから、未曾有の大事故に至った経過、事故後の技術的及び政治的な対処、放射線を浴びた人々の身に起きたこと、