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「ありのままの自分を愛そう」がささらない30代後半(男性美容部員のつぶやき#5)

「ありのままの自分を愛そう」
「他の誰でもないあなたの美しさがある」
「あなた自身を楽しもう」

こういった化粧品業界の広告に一時期とても疲れてしまったことがあります。
前向きなメッセージなのになぜ?と思われるかもしれません。
「今の自分を受け入れ、ありのままでいる」事がどれほど難しいかを、
身をもって体験しているからです。今もその渦中にいますし、
そこから抜け出す難しさは痛いほどわかります。

「こうしなさい」
「こうすれば今よりもっと…状況は良くなる」
「あなたはこの方がいい」

お客様の何気ない会話から垣間見える「欲しい言葉」はこんな感じです。

正解がない真っ白な世界に取り残されて、
もっともらしい言葉についていく。
選択肢が増え、以前よりずっと自由な時代なはずなのに
むしろその自由が苦しめている。

環境も状況も違うのに、みなさん同じことに悩んでいました。
そして、それは私も同じです。

つまり
「ありのままで大丈夫」
「好きな事を堂々とやればいい」
その言葉がトドメをさしてしまう方もいます(私もそうです)

だから私を訪ねてきた人にはこう伝えてます。
「一緒に悪あがきしましょう!」

30代後半
自分が平凡であることを自覚し、限界を知る。
自分が特別ではない事だってもうわかってる。

それでも、何かせずにはいられないんです。
満足するまで一緒にもがいて、もがきましょう。

「もうこれでいいや」
私とお客様との落とし所はここですかね。
「ありのままの自分を愛してください」
なんて今はとても言えません。










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