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明豊vs樹徳 見どころ紹介

大会1日目 第2試合
明豊(大分)vs樹徳(群馬)

昨年の選抜で準優勝した明豊だったが夏の甲子園では初戦で専大松戸に完敗。そして秋には九州大会で九州国際大付にコールド負けと悔しい思いを味わってきた。しかしこの夏は圧倒的な強さで大分大会を制した、その攻撃力が明豊の武器だ。

対する樹徳はのちにプロ入りした戸部投手を擁した1992年以来30年ぶりの甲子園。秋はコロナで出場事態と悔しい思いを味わったが、夏の群馬大会では前橋商、前橋育英、桐生一、健大高崎という群馬を代表する競合を全て倒しての甲子園は見事としか言いようがない。

ともに戦力も高く、楽しみな一戦となった。

投手力


継投の明豊とエース亀井の完投が基本の樹徳、と対照的な両校だ。

明豊は坂本、野村、中山の背番号2桁投手の継投で勝ち上がってきた。全試合を3失点以内とどの投手も驚くほどの球威はないものの安定感がある。甲子園ではキャプテンの左腕江藤がエースナンバーを背負う予定だが、大分大会では1試合のみの登板。その時はアウトを取れずに交代と悔しい思いがあるはずだ。川崎監督の継投手腕が見ものである。

対する樹徳はエース亀井の力投が生命線。140キロのストレートと鋭いスライダーを低めに集めるコントロールが武器の完成度の高い好投手だ。群馬大会では失点も目立つがほとんどが疲れの出た準決勝、決勝によるものでそれまでは抜群の安定感を見せた。下級生時代から注目された好投手なだけに甲子園での活躍が楽しみだ。

打力


明豊打線は非常に力があり、セイバーメトリクス分析でもほとんどの項目で出場校中上位の成績を残した。上位から下位打線まで隙がなく相手投手にとっては脅威だろう。中でも宮崎、嶽下、後藤、そして昨年センバツで市和歌山の小園投手からタイムリーを放った竹下とホームランも打てる強打者が並ぶ。長打力では樹徳を上回ると言えるだろう。

一方の樹徳は数字上では明豊にやや見劣りする。しかし群馬大会で前橋育英、桐生一、健大高崎といった全国レベルのチームを相手にしての成績であるという点を考えると、決して悲観的なものではなく、むしろ好成績と言えるのではないかと感じる。林、高木の1、2番は非常に俊足で2人で9盗塁を記録している。打線は右打者が8人並び、全員がライト方向へのコンパクトなスイングに徹しており、得点力は決して低くはない。

この試合のポイント


何と言っても明豊の強力打線vs樹徳のエース亀井投手が最大の見どころである。群馬大会をほぼ1人で投げ抜いた亀井投手の疲れが完全に取れて絶好調であれば明豊打線は攻略に苦労するだろう。

昨年の秋、九州大会で九州国際大付の香西投手のコーナーをつく投球術に封じ込められたように、明豊の強力打線と言えど厳しいコースはなかなか攻略できないはずだ。樹徳の亀井投手は前橋育英を完封した試合のように丁寧な投球を心がけたい。

逆に明豊打線は亀井投手にプレッシャーを与えてコントロールミスを誘い、得意の打撃戦に持ち込みたい。

また明豊投手陣の継投のタイミングもカギを握る。いかにプレッシャーのかかる場面で継投させるか、それだけに樹徳としてはロースコアの接戦に持ち込みたいところだ。

明豊が突き放せるか、樹徳が接戦に持ち込めるか。立ち上がりから目が離せない。

甲子園ラボ

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